このフード・レポートの内容は:

VOLUME 1
第10号


2010年10月1日

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Hello,

1年のうちで私が一番好きな季節……秋の到来です! あわただしい夏が過ぎ、10月になると、だれもが落ち着きはじめます。私は、雨が降り始めると、夏の作物の収穫が間もなく終わるんだなと思わずにはいられません。今年は、9月の雨と低温により、例年になく作物の生育が遅れ、トウモロコシの収穫が落ち込みました。「1日で人生が変わる」とよく言いますが、この場合は数カ月です。トウモロコシのシーズンが始まったころ、ほとんどの加工業者が大量の在庫を抱え、2010年に収穫するトウモロコシの植え付け面積を減らしました。しかし、春の気温が上がらず、8月と9月も例年になく低温が続いたため、トウモロコシの収穫量は減りました。10月に早霜が降りれば、トウモロコシの在庫は一変して春までに不足するだろうと言われています。どうなることやら…。

秋と言えば、今月はNoon Internationalの大好きな祝日、ハロウィーンがあります。ハロウィーンの由来は、古代ケルトのお祭り、「サウィン(Samhain)」だと言われています。サウィンという言葉は、古いアイルランド語で簡単に言えば「夏の終わり」という意味です。歴史家のニコラス・ロジャースは、このお祭りが1年の「明るい半分」の終わりと「暗い半分」の始まりを祝うものだとしています。古代ケルト人は、この時期になるとこの世と「あの世」の間の境界が薄くなり、悪い霊たちを自分の世界へ追いやることができると信じていました。そして悪霊たちを撃退するために、衣装やお面を着け、かがり火を焚きました。

Noon Internationalでは、ハロウィーンに戸口でお菓子をねだる習慣にちなみ、自社ビルにキャンディーを吊り下げ、訪れるすべての人にプレゼントしています。冷凍庫には吊り下げてもいい冷凍野菜がたくさんあるのですが、どういうわけか子供たちはキャンディーだけを欲しがります! 恐らく、野菜の「不適切な温度管理」のせいで、家に着いたころには食べられなくなると心配しているのかもしれません。きっとそうですよね?

秋は、アメリカンフットボールの季節でもあります。わがシアトル・シーホークスは、シーズン初戦でサンフランシスコ・フォーティナイナーズに31対6と快勝しました。カリフォルニアオフィスの皆さん、ご心配なく。12月12日には、今度はフォーティナイナーズのホームでもう1発お見舞いしますよ!

どうぞ素敵な10月をお過ごしください。


Lily and Betty

 

 

CropNews

CropVeggies

アメリカ合衆国: 9月の雨と低温により、野菜類の生育が例年より遅れています。米国農務省(USDA)は、ワシントン州のトウモロコシの93%が「可」から「良」の状態にあると発表しました。トウモロコシの収穫は9月いっぱい続く予定です。生産者は、収穫シーズンの終わりごろに霜の影響を受けるのではないかと心配しています。

スライス用、ダイス用のニンジンは、順調な生育が伝えられています。スライス用ニンジンは9月半ばごろまで収穫、加工され、ダイス用ニンジンは9月末から10月上旬にかけて加工される予定です。 

2010年の米国産カボチャについては、さまざまな報告があります。太平洋岸北西部では、気温が上がりきらず、降水量が多すぎたことから、カボチャの生育に影響が出ています。9月末現在、国内で最もカボチャ生産量の多いイリノイ州のカボチャ生産者は、多雨によるカビと病害に悩まされています。ミシガン州、ウィスコンシン州、ニューヨーク州の生産者は、今年は豊作になるだろうと語っています。 

ワシントン州西部のジャガイモ生産者は、ほとんどの品種でサイズが平均を下回っていると伝えています。9月半ばには、過剰な降水量により収穫が遅れました。ワシントン州、オレゴン州、アイダホ州の多くの生産者は、ジャガイモの生育が予想ほど順調でないため、収穫量も記録的なレベルではなく、平均に近くなるだろうと報告しています。また、アイダホ州とクラマス盆地の一部では、9月上旬に気温が氷点近くまで下がりました。 

Pumpkins in Field
Good Looking Pumpkins Ready for Harvest

カナダ アルバータ州のジャガイモ生産者は、依然として問題に見舞われています。9月半ば現在、時期的に遅い胴枯れ病が報告されました。これは、品不足につながる可能性があります。『North American Potato Market News』は、カナダのジャガイモ収穫量が、2001年以来、最低となる可能性もあると伝えています。     

オーストラリア9月末から10月にかけて土が温まるにつれ、イナゴの数は増加を続けます。すでにビクトリア州ミルドゥラ近郊で、最初の大規模な孵化が観察されました。2010年のイナゴの数は、75年間で最大となる可能性があります。

現在、オーストラリアは、ブラックベリーおよびラズベリー2,400トンを輸入し、約800トンを生産していますが、この国内生産量は今後5年以内に2倍になると期待されています。増加量の大半は生鮮果実となりますが、ジュース、ピューレ、ジャムの加工産業も大幅な成長が見込まれています。

ニュージーランド :ニュージーランド南部には、季節外れに遅い大雪が降りました。最も被害を受けたのは家畜生産者ですが、トマトや花卉の温室が壊れたり、季節外れの寒さで植え付けが遅れたりするなどの影響も報告されています。雪は、10月初旬に止むと予想されています。

ヨーロッパロシアの干ばつが、ジャガイモの収穫量に影響を与えています。昨年に比べ、今年の収穫量は30~40%減の約2,200万トンと予想されています。これにより、700万トンの品不足が予想されます。9月末現在、ロシアの干ばつは雨によって緩和され、生産者は10月の雪が降る前に大急ぎで穀類を植え付けています。

中央ヨーロッパは、ロシアと逆の問題に見舞われました。8月に1,000~2,500ミリの雨が降り、小麦からジャガイモまであらゆる農作物の収穫を妨げたのです。中央ヨーロッパでこの大雨を免れた国はフランスだけです。しかし、フランスでも、ドイツ、スペイン、イタリアでも、前年に比べて収穫量の減少が伝えられています。       

EU(欧州連合)諸国におけるトウモロコシの生産も、5,470万トンの昨年を下回ると推定されています。前述のように、春の気温が通常より低く、トウモロコシの生育が遅れたためです

グアテマラグアテマラでは、9月も引き続き雨の多い月ですが、ブロッコリーの生産者は高品質のブロッコリーの加工と出荷に精を出しています。雨は、今シーズンを通して心配の種となっています。雨が続けば、ブロッコリーという農作物に影響を与えるだけでなく、洪水や土砂崩れによる交通の乱れが生じる可能性もあります。  

中国  9月下旬、ファナピ台風(台風11号)が福建省と広東省を襲い、交通に被害を与えるとともに、24時間で2,500ミリもの豪雨をもたらしました。台風を直接的な原因とする経済的損失は、1,200万ドルを超えました。農作物では、大豆、穀類、ナスなどが被害を受けました。

Threegorges
NASA Sattelite Image of Fanapi

国内需要が、中国産リンゴの価格を引き上げました。ヨーロッパでリンゴが不作だったこともあり、濃縮リンゴジュースの値段は急激に上昇する可能性があります。加工業者が、昨年は中国から安くリンゴを調達できたのに対し、今年は原料調達に苦しんでいるためです。

          

 

FoodSafety

 

食品安全ワーキンググループ:1年経過

米国議会の下院と上院の両方で、食品安全法案が可決される望みは、ここ数カ月でほとんど消えてしまいました。法案に必要な資金をどこから得るかという問題が、議論の中心となってしまったからです。2009年3月、食品安全法案が両院で永遠に行き詰ってしまう前、オバマ大統領は、米国の食品安全システムを改善する方法について大統領に助言する「食品安全ワーキンググループ(FSWG)」と呼ばれる委員会を設置しました。トム・ヴィルサック農務長官とキャスリーン・セベリウス保健福祉長官を委員長とするFSWGは、昨年、多くの勧告を行い、多くの調査結果を発表しましたが、国内で増加しつつある食中毒を阻止するという点では、ほとんど成果を上げていません。 

それなら、FSWGは米国の食品安全システムについて何を発見したのでしょうか。FSWGの調査結果および指針の大半は、2009年7月に発行された文書に明記されています。この文書は、委員会の基本理念を以下のように定めています。

    理念1: 消費者の被害を防止することが最優先事項である

    理念2:有効な食品安全検査および施行は、良好なデータと分析に依存する

    理念3:食中毒の発生は、迅速に特定し、阻止しなければならない

これらは正当な基本理念ですが、理念を実現する具体的な資金や実施計画を提示するものではありません。むしろ、比較的明白な理念にもかかわらず、これまでのところ、その実行は難しいことが証明されました。例えば、漠然とした食品安全法の成立がいかに困難であるかは、2010年8月の17州における5億5,000万個の卵の回収を見ればわかります。2つの連邦機関が卵のサルモネラ菌汚染の防止について成果を上げているとFSWGが具体的に表明したにもかかわらず、また、食品医薬品局(FDA)が2010年7月、卵のサルモネラ菌汚染防止を具体的な目標として、最終的な卵安全規定を発行したにもかかわらず、その1カ月後に発生する大量のサルモネラ菌汚染卵の回収を食い止めることはできなかったのです。 

frozen truck
Can the Government Guarantee Safe Food?

 

EatHealthy

ミツバチの減少が農作物に悪影響clipart

ブルーベリー、リンゴなどヘルシーな果物の多くは、毎年、豊かな実を付けるために授粉媒介者を必要とします。花が咲き、授粉の季節が来ると、生産者は通常、養蜂業者に委託してミツバチを農地に放します。しかし、科学によって完全に解明されていない何かによって、ミツバチが大量に死に、これらの虫媒作物が脅かされています。ペンシルベニア州立大学の昆虫学者によれば、2006年から2007年にかけて、米国におけるミツバチのコロニーの3分の1以上が冬を越せませんでした。同じ現象は、英国でもオランダでも観察されています。蜂群崩壊症候群(Colony Collapse Disorder:CCD)と呼ばれるこの問題は、非常に複雑で、科学者たちも最近になってやっと理解し始めたにすぎません。どのような要因がCCDを引き起こし、授粉媒介者に依存する農家は、どのようにCCDに対処すれば良いのでしょうか。

CCDに関する2009年の記述的研究によれば、CCDの発生した巣には以下の症状が見られます。

    1. 働きバチの成虫がコロニーから急速にいなくなる

    2. 巣の中および周囲に死んだ働きバチがあまり見られない

    3. 巣を襲う害虫の攻撃が遅い

当初、多くの科学者は、ミツバチやミツバチの幼虫を食べるミツバチヘギイタダニがCCDの主な原因だと考えました。しかし、最近の研究で、ミツバチヘギイタダニはCCDに大きく関与しているものの、正確にはさまざまな要因が組み合わさってCCDが発生することが確認されています。すなわち、栄養失調、農薬、ミツバチヘギイタダニ、このほど特定されたイスラエル急性麻痺ウイルス(Israeli acute paralysis virus:IAPV)と呼ばれる病気など、すべてが世界中のミツバチのコロニーの健康を着実に蝕んでいるのです。

Bee Keeper
A Beekeeper Checks the Health of His Hives

生産者や養蜂業者は、健康なミツバチを増やすために何をすれば良いのでしょうか。健康なミツバチを維持する最も重要な対策は、特に授粉が盛んな時期に、農薬、殺虫剤、殺ダニ剤の使用を減らすことです。CCDの発生した巣では、多数の農薬が非常に高いレベルで発見されていますが、テストした巣で最も多く高いレベルで発見された農薬は、殺ダニ剤のフルバリネートでした。このためペンシルベニア大学の昆虫学者は、「耐性によってフルバリネートの効果が失われてしまったようである」と書いています。授粉期にミツバチがあちこちの農地をまわる際に、ミツバチが農薬にさらされる危険性を減らすには、養蜂業者と生産者の意志疎通が必要です。CCDについては、もちろんまだ研究の余地がありますが、現在、CCDを引き起こすと考えられている要因を減らすだけでも、各国におけるミツバチの大量の失踪を抑え、恐らくは回復させることができるでしょう。                                     

 

Facts

 

エダマメ合衆国

アメリカ合衆国は、世界最大の大豆輸入国であり、大豆生産国ですが、国内の消費量が増えているのに、その需要に見合うだけの量を生産していない大豆製品があります。冷凍枝豆です。枝豆とは、熟していない大豆のことで、一般にはゆでて塩味を付けて食べます。日本は枝豆の最大消費国ですが、米国における枝豆の消費量も過去20年間で大幅に増えました。現在、米国に輸入され、消費される冷凍枝豆の大半は中国産ですが、米国内の農家も米国産枝豆の成長の可能性を認識し始めています。冷凍枝豆が健康に与えるメリットへの認識、新しい枝豆製品の開発、米国内における生産量の増加とともに、枝豆は、将来、米国の特産農作物として普及すると期待されます。

2000年代前半の『Asia Foods Group』レポートによれば、1980年代前半の米国の冷凍枝豆輸入量は、年間約300~500トンでした。それが、2002年には1万トンに増加しました。その大半を中国と台湾が供給していました。中国も台湾も、もともと量産した冷凍枝豆を日本に輸出していましたが、日本で中国から輸入した枝豆の残留農薬に対する懸念が高まったことが、従来の枝豆生産国である中国と台湾以外の市場における冷凍枝豆産業の成長を促しました。 

American Edamame
High Quality American Edamame

 

 

ある米国中西部の生産者は、国内の関心の高まりと消費量の増加を受け、過去5年間で枝豆の生産量を急増させています。2005年に2エーカー(8094 m2)の試験農地に植え付けたのを皮切りに、生産量を1,000トンに引き上げ、さや付き、さやなしの冷凍枝豆に特化して、年々、生産量の倍増を計画しています。

 

 

 

 

米国の枝豆生産者の成功は、高品質の製品を求める消費者の心理を強調するものです。消費者とバイヤーは、米国の枝豆が政府承認の農薬だけを使用し、農薬散布のプロセスを厳密に守っていると信頼しています。品質向上と増産に取り組めば、米国の生産者は、国内消費用の枝豆生産量を増やし、やがては世界へ輸出できるようになるでしょう。

ご存じですか?

8月、メキシコに出荷されるすべての米国産リンゴに20%の関税が課せられました。ワシントン州は、国内最大のリンゴ生産州ですが、同州産のリンゴの3分の1は、メキシコに出荷されています。これは、ワシントン州のリンゴ生産者にとって4,400万ドルの損失を意味します。

Jack'o'Lantern
Have a Happy Halloween!


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