このフード・レポートの内容は:

 

VOLUME 2
第11号


2011年11月1日

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Hello Everyone,

今月のコラムは、東京で書いています。未曾有の大地震が襲った3月11日から7カ月。こちらに到着するまでは日本がどうなっているか、あまり想像することができませんでしたが、実際に来てみると、奇妙なほどに物事は正常に動いているように見えます。とはいえ、東京でも、震災の影響がちょっとしたところに感じられます。とにかく節電が重視されていて、多くのオフィスビルで理解と協力を求める貼紙を見かけます。今、節電することで「後々、自分たちの笑顔につながる」とがんばっているのです。日本は、こうした前向きな姿勢で国家の深刻な事態に立ち向かっています。ただし、宮城県石巻市の仮設住宅に今もなお暮らしている被災者の方々を取り上げた記事は、絶えることはありません。この方たちの多くは、震災前は農業を営んでいましたが、屋内にこもる生活を強いられ、健康上の問題も多数見られるようになっています。今年は特にアジアが、母なる自然の力によって大きな打撃を受けているようです。タイでは洪水で危機的な状況にあり、氾濫した水がバンコクへと流れ込みつつあります。この状況については、以下のクロップニュースのセクションでお伝えします。タイの人々の無事を心からお祈りするばかりです。

米国北西部の収穫シーズンは終わりに近づいていて、開始の遅れたトウモロコシの収穫が例年より10~15日遅れで終わりを迎えつつあります。一方、南米では、アスパラガスの収穫が全盛期を迎えています。現在、Noon Internationalのスタッフは、チリで収穫状況を査定しており、今後も最新情報をお届けしていく予定です。また、10月には、ワシントン州シアトルで開かれた自然食品の見本市、「Natural Products Northwest Food Show」にも行ってきました。チリ産のオリーブオイルをはじめ、オメガ3脂肪酸や抗酸化物質を豊富に含み、糖分や脂肪分ゼロのスナック菓子まで、たくさんの食品に出会いました。

11月に入ると、いよいよホリデーシーズンです。誰もが忙しくなるため、健康への配慮が行き届かなくなる時期と言えるでしょう。そんな時は、ビーガンの食事を心がけているノーステキサス大学の学生たちに学ぶところがあるかもしれません。まさしく我々の業界が栽培、生産、販売している冷凍と缶詰のおいしい野菜や果物をたくさん食べて、私たちも、より健康な体作りをしましょう。そうすれば、これから年末にかけての多忙なスケジュールを乗り切れるに違いありません!

みなさんのご多幸をお祈りしています。

Lily, Betty, and the Noon International Team


CropVeggies

クロップニュース

アメリカ合衆国:北西部のトウモロコシの収穫が、終わりに近づいています。すでに収穫を完了した加工業者もありますが、その他の業者は、天候と作物状況が許すかぎり、11月第2週まであと10日間ほど収穫を続ける可能性があります。スーパースイートコーンと通常のトウモロコシの両方で、一部のサプライヤが予定収穫量を満たさなかったという情報が入っています。市場では、今後も不足状況が続くでしょう。
米国のエダマメの収穫は例年並みでしたが、一部の加工業者からは、収穫量が予想を下回ったという報告が入っています。これは、激しい天候の変化により、ひと株あたりのサヤの数が少なく、サヤだけでなくサヤの中の豆も小ぶりだったことに起因しています。

ダイスカット用ニンジンの生産が開始されました。収穫は平均レベルとなる見通しです。

北西部のジャガイモ生産者は、今シーズンの収穫が少なかったと報告しています。地域や品種によって数値は異なりますが、全体を通じて栽培条件が理想的とは言いがたく、ワシントン州とオレゴン州のほとんどの栽培農家にとって残念な結果となりました。アイダホ州では作付面積が増えましたが、雨がちで涼しかったことから、ジャガイモの成長開始時期が遅れたため、収穫量は2010年のレベルを超えることはないでしょう。

ベリー類のシーズンは、北西部では正式に終わりを告げました。シーズン開始が遅れたため、収穫結果は平均レベルです。

ヨーロッパ:イギリスのジャガイモ生産者によると、降雨量が少なかったため傷などの問題が生じています。一方、ベルギーのジャガイモは、豊作が続いています。 スペインのレモンは、昨シーズンに比べて約6.4%減になるとの予想です。
ポーランドは、ヨーロッパのイチゴ市場で優位に立っているようです。中国産イチゴの生産減、価格上昇、国内需要増を受けて、ポーランドがこの市場に食い込んできました。セルビアは、リンゴ、洋ナシ、プラムをはじめ、ほとんどの果物で今シーズンは収穫増になることが期待されています。

メキシコ:10月12日、ハリケーン「ホバ」がメキシコの太平洋岸に上陸し、豪雨をもたらしました。オアハカ州ではマンゴーの木の状況を現在確認中ですが、初期の報告によると、マンゴーの収穫に大きな影響を与えることはなさそうです。
メキシコ中部のブロッコリーとカリフラワーは、ハリケーンの影響を受けておらず、通常どおり加工が継続されています。

中米:グアテマラ、エルサルバドル、コスタリカ、ニカラグアなどの中米諸国では、豪雨により洪水と地滑りが起きています。これまでの死者は80人に上り、エルサルバドルとニカラグアでは非常事態宣言が発令されました。グアテマラのブロッコリーの収穫は、今のところ影響を受けていません。

タイ:タイでは、7月に始まった雨季の豪雨により、1942年以来最悪の洪水が発生しています。10月20日にタイ中央銀行は、業界の被害総額が1,000億バーツ(約2,478億円)を超えると発表しました。コメの取引業者によると、この洪水によって350万トン相当の水田が被害を受けたとされています。スイートコーンとパイナップルも、やはり深刻な被害を受けました。バンコクの一部が浸水しており、この水が引くまでにはあと6週間かかる見通しであることが伝えられています。10月25日現在、バンコクは依然として危機的な状況にあり、水がさらに市内へと流れ込みつつあります。25日付けの報道によると、同市が処理できる容量の10倍以上の水が、今後数日間で流れ込んでくるとのことです。政府では5日間の休日を宣言して、この事態に備えるよう住民に呼びかけています。空港も洪水のために閉鎖されており、これまでに1万7,000カ所の避難所が設置されました。

チリ:チリでは、アスパラガスの収穫が続いていて、収穫量は平均レベルです。ただし10月半ばには、寒冷多雨により発芽が遅れたため、アスパラガスの生産は減速しました。チリのブルーベリーの収穫は、11月に開始される見通しです。生産者価格にもよりますが、通常であれば、チリのブルーベリーの約80%が生鮮市場で販売されます。

アスパラガスは、特に不良品や害虫といった大きな問題もなく、質は平均的に良好です。しかし、10月は通常より涼しかったため、アスパラガスの成長が遅れ気味で、生産者の収穫量は通常レベルよりも少なくなっています。全体の傾向としては正常ですが、温暖な天候になかなか恵まれないことによる成長の遅れは珍しくないとはいえ、加工業者いわく、やはり例年よりも全般的に少し涼しい天候が気になるそうです。この事態が、高需要、低供給につながり、より一層、供給が逼迫すると考えられます。

中国:中国の大豆のシーズンは終了しました。国内需要を受けて、供給は不足しています。現在、中国では、レンコン、サツマイモ、コマツナが収穫されています。現在の中国の天候は、比較的穏やかなようです。ブロッコリーとカリフラワーの価格は、好ましい気象条件を受けて、昨シーズンほど高くならないでしょう。

 

今年のリステリア症の流行について

今年、すでに25人の死者と116人の患者を出しているリステリア症。今後も感染が拡大すると見られており、過去25年以上の中で、最も多くの命を奪う食中毒となっています。リステリア菌は食品を介して感染する細菌で、処理が不適切な加工肉や無殺菌の乳製品などが最も一般的な感染経路です。メイヨー・クリニックによると、リステリア菌は、妊婦、お年寄りや糖尿病患者、さらには化学療法などを受けている人といった、免疫力がすでに低下している人々が最も感染しやすいと報告されています。 米国食品医薬品局(FDA)では、最近になって米国で起きた食中毒の直接の感染源がコロラド州のマスクメロン農家にあることを突き止めました。現在、この農場は調査中で、操業停止となっています。連邦政府の担当官がメロンの処理工場と畑の両方から複数の細菌実験用標本を取得した結果、感染が起きたのは畑ではなく、生産と梱包を行う施設であると断定されました。調査では、歩道や排水口近くに溜まった水がバクテリアの温床となっていたことが明らかになりました。また、近くの家畜牧場にメロンを廃棄するために使われていたダンプトラックが見つかり、梱包作業場の隣に駐車していたこのトラックが、リステリア菌を梱包施設へと運んだ可能性があることが分かりました。さらに、FDAが既存のガイドラインで勧告している2通りのメロン冷却方法が、いずれも実施されていませんでした。この農場では、収穫直後のメロンを箱に詰め、熱がこもったまま冷蔵していたのです。これでは箱の中に湿気が溜まり、リステリア菌が繁殖しやすい環境になる可能性があります。FDAは、この施設に対し、「施設全体において、リステリア菌の広範な繁殖と劣悪な衛生慣行が見られる」という警告状を発しました。さらに、即時に一般市民へ向けて、「今回の要因が業界全体の慣行となっていることを示す根拠はない」と説明しています。

この一件は、カリフォルニア州からフロリダ州に至る業界全体に影響を及ぼし、数百人という人々が職を失い、売れなくなったメロンを畑に放置する農家が続出しました。ただし、今は新しいシーズンの開始時期にあり、コロラド州産のマスクメロンはすべて、もう出回っていないことをご理解ください。米国各地のメロン農家は、「現時点でマスクメロンは最も安全な食品」であることを多くの人に知ってほしいと考えています。




見た目が奇妙なフルーツ

一見、「奇妙」としか言いようのない果物を見かけることって、ありますよね。まさしく、ランブータンが、それに当てはまります。たとえるなら、ラズベリーとハリネズミを足して"2"で割ったような感じと言えばいいでしょうか。ランブータンは、インドネシア、フィリピン、マレーシア、スリランカなどを原産とするトロピカルフルーツで、ハワイやカリブ海諸国、タイなどでも栽培されています。ライチなどと同じ仲間の果物で、気温10℃以下の環境にとても弱いため、熱帯地域でのみ育ちます。「ランブータン」という言葉は、インドネシア語で「毛深い」を意味しますが、なぜフルーツにそんな名前が付けられたのか不思議に思われた方は、ぜひ、ランブータンの写真をご覧ください! 突起物のような毛がニョキニョキと出ている姿を見れば、そのネーミングに納得いただけるはずです。もちろん、毛の部分は食べなくてよいのでご安心を。食されるのは、中身のツヤツヤした乳白色の果実のみです。

ランブータンの最大の生産国はタイですが、この10年間で先ほど列記したすべての国々に生産が拡大しました。ランブータンの木には、年に2度、晩秋と晩春に実がなりますが、スリランカやマレーシアなど多くの国では、毎年、ランブータンの花が咲く頃に"市"が開かれます。ランブータンの味は、ライチにとてもよく似ていて、口当たりのよい甘さと花のような香りが特徴です。また、花から採れるハチミツは、薫り高いハチミツとして特に定評があります。

ランブータンの実には、ビタミンCから、マンガン、ナイアシン、さらにはカルシウムまで、さまざまな栄養素が含まれています。マレーシアで行われたある研究によると、ランブータンは、消炎効果があり、感染症への抵抗力を高めることが分かっています。ほかにも、種油がロウソクや石けんの製造に使われたり、葉を湿布にして頭痛を治したりするという用途があります。こんなにも重宝されるフルーツ、ランブータン。これからはその見た目に尻込みせずに、毛深い姿の中に詰まっているおいしい果実をぜひお楽しみください!

 


牛肉大国に登場した"完全菜食主義者"のための学食


テキサスと聞いて、すぐに何を連想しますか?  灼熱の広野を闊歩するウシの群れにカウボーイといったところでしょうか。しかし、想像できないと思いますが、そんなテキサスに、キャンパス内のビーガン(完全菜食主義者)のニーズに合わせて学食メニューを変更した大学が存在するのです。ノーステキサス大学は、米国内の大学で初めて、ビーガンに完全対応できるフルサービスの学食を導入しました。カフェテリアの名前は「ミーン・グリーンズ(本気で菜食主義)」。体に良い食事に配慮する学生たちが増えている現状に応えたカフェテリアです。

さまざまな調査によると、米国の成人(18歳以上)のうち、ベジタリアン(菜食主義者)の割合は約3.2%とされています。卵や乳製品を含む動物性食品をいっさい食べないビーガンはさらに少なく、0.5%しかいません。しかし、米国全体でビーガンの食生活を実践する人は増加傾向にあり、その多くは18~34歳で、男女比は半々です。外食サービス大手のボナペティ社とアラマーク社が行った調査や、その他の大手食品会社や大学などが行った各種調査によると、大学生では4人に1人が積極的にビーガンの食事をしようとしていることが報告されています。完全にビーガンというわけではなくても、野菜、果物、穀物を主体としたヘルシーな食生活に興味がある学生たちは、「ミーン・グリーンズ」が提供するビーガン料理をとてもおいしく、体に良い食事と考えているようで、これまで見落とされがちだった学生層を引き付けています。ノーステキサス大学では、「ミーン・グリーンズ」を利用する学生のほとんどが、自分をビーガンと称していないものの、より健康的なライフスタイルを追求しようとしている学生であると説明しています。

これは、加工野菜や加工果物の業界にとって朗報といえます。自然のまま冷凍や缶詰にした野菜や果物ほど、ビーガンな食品はないからです。ビーガン食品への需要が増えるに連れ、私たち、冷凍および缶詰の野菜・果物業界が日々販売している製品に対する需要も増していくでしょう。課題は、これまでビーガン消費者のことを念頭に置かずに販売してきた製品を、新しい販路に向けてビーガン食品として市場に出していくことです。ノーステキサス大学が導入した完全ビーガンの学食という実験的試みによって、従来の冷凍および缶詰の野菜・果物製品に、これまであまり開拓されてこなかった若いビーガン消費者層という市場が存在することが証明されたのです。



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