このフード・レポートの内容は:

 

VOLUME 6
第3号


2015年3月 1日

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Hello Everyone,

西海岸の港湾のスローダウンは、ようやく進展があったようです。
PMA(太平洋海事協会)と国際港湾・倉庫労働者組合(ILWU)の労使交渉が暫定合意に至り、西海岸の港湾が2月23日からフル操業となりました。とはいえ、出荷の遅れがすべて解消するには約3か月かかると見られています。例えばロングビーチ港では、埠頭への停泊を待つコンテナ船が先週時点で27隻ありました。経済への影響は、特に農業分野で今後何か月にもわたって感じられることでしょう。オレンジ、リンゴ、その他の生鮮食品が、埠頭に置かれたまま傷んでしまいました。アジアが他市場からの供給を模索するようになり、米国企業は売り上げを落としました。今回の合意は5年間有効ですので、この契約が失効すればまた同様の状況に陥る可能性がありますが、せめて次回は米国政府が早期介入してくれることを願いましょう。

明るい話題としては、先週カリフォルニア州アナハイムで開かれた米国冷凍食品協会の会議「AFFI 2015」で、皆さんにお目にかかれることができました。例年どおり、たくさんの情報を駆け足で収集した会議でした。

米国のグリーンピースは植え付けが進んでいます。トウモロコシの作付面積を決める契約交渉も進行中です。トウモロコシの価格は今シーズン、昨年並みか、場合によっては値下がりの可能性もあると予想されています。野菜の色にも変化が起こっています。あるサプライヤーでは、栄養価の高い紫色のトウモロコシの栽培を始めるそうです。また、別のサプライヤーは、虹色のニンジンを栽培しているそうです!

今週は日本へ出張して、東京で「FOODEX JAPAN」を訪れます。お客様にお目にかかれるのを楽しみにしています。

3月20日は春分の日。楽しい春をお過ごしください!この冬、大変な雪に見舞われた東海岸の皆さんは、待ちきれない思いでいらっしゃることでしょう!

CropVeggies アメリカ合衆国:グリーンピース ジャガイモ の植え付けが北西部で進んでいます。 トウモロコシ は、生産者との契約交渉が行われています。2015年シーズンの トウモロコシ の生産者価格は、ほぼ同じかわずかに低いレベルになると予想されています。

冷凍野菜 トウモロコシ グリーンピース ジャガイモ )の在庫は、西海岸の港湾労働者のスローダウン(怠業)を受けて、高い状態が続いています。 コロンビア盆地 の揚げ物加工業者は、これ以上の在庫の膨らみを防ぐため生産を抑えていて、昨年よりもジャガイモの使用量が減少しています。PMA(太平洋海事協会)と国際港湾・倉庫労働者組合(ILWU)の労使交渉がようやく暫定合意に至ったことで、状況は改善し始めるでしょう。しかし、出荷の遅れがすべて解消し、在庫レベルが通常どおりに戻るまでには、最大3、4か月かかる可能性があります。

Drought Monitorによると、アラスカとハワイを除く米国48州の28%が干ばつ状況にあり、今年初めと比べて2%拡大しています。最も深刻なのは、カリフォルニア州と南部の平野部です。カスケード山脈とシエラネバタ山脈では1月、2月に晴天が続いて、ほとんど積雪がない状況です。太平洋岸北西部も、この夏は水不足になると見られています。水不足は米国の西海岸全域で問題となるでしょう。

カリフォルニア州の チェリー 生産者は、今年の暖冬で苦労しています。 チェリー にとっては、気温が7℃以下の時が最低850時間あるのが理想的です。今シーズンのカリフォルニア州では、これまでに400時間しかありません。このため、 チェリー の成長が鈍くなっています。

オレンジ の国内2大産地はカリフォルニア州とフロリダ州ですが、どちらも大幅損失を計上するでしょう。西海岸の港湾のスローダウンのせいで、埠頭に置かれた オレンジ が大量に傷みつつあります。フロリダの オレンジ は引き続きカンキツ・グリーニングに悩まされていて、解決法が今も模索されています。フロリダ州では寒波も予想されていて、今シーズンの収穫分だけでなく、現在開花段階にある来年の収穫分も影響を受けるでしょう。

メキシコ: メキシコの メキャベツ のシーズンが始まりました。 ブロッコリー カリフラワー は今が最盛期です。品質はきわめて良く、生産量もピークに達しています。一部で気温が下がったため収穫がスローダウンしましたが、工場は現在、フル稼働しています。

グアテマラ: グアテマラの ブロッコリー は、8月と9月の雨不足の影響から今も回復途上にあり、量が少なめです。これに加えて ブロッコリー のシーズンがそもそも収束しつつあるため、冷凍加工業者への出荷は減少しています。加工業者は春までにできるだけ多くを出荷しようとしています。

エダマメ は現在収穫中で、とても良い品質です。

エクアドル: 非オーガニックの ブロッコリー は、スポット買いや新規契約となると今も厳しい状況です。 オーガニック・ブロッコリー の収穫と栽培は、米国からの大きな需要を受けて拡大しています。

コスタリカ:パイナップル の原料価格が劇的に上昇しました。生鮮市場からのきわめて大きな需要とタイの不足状況により、生産者に値上げ圧力がかかりました。

タイ:パイナップル が引き続き不足気味です。タイ灌漑省によると、国内の貯水レベルは過去15年で最低になっています。この干ばつを受けて、 コメ の輸出は約30%減となるでしょう。 ヤシ油 の生産も、この長期化する干ばつ状況から影響を受けています。 トウモロコシ などの作物に影響が及ぶかどうかは、現時点では不明です。

チリ: 全体としてチリの天候は、晴天が続いて乾燥しています。 グリーンピース の収穫と加工は終了し、例年並みのシーズンだったと伝えられています。 トウモロコシ の収穫と加工は今も行われていて、3月末近くまで続くでしょう。 サヤインゲン も現在、収穫が行われています。

ペルー: 天候が良くなかったため、ペルーの アボカド は約30%の収穫減になると予想されています。このため、ほとんどの加工業者では、 IQF (個別急速冷凍)アボカド を今シーズンから新しく始めることはできなくなると見られています。一方、 冷凍アボカドパルプ は販売の機会があるかもしれません。

ヨーロッパ: North American Potato Market Newsによると、EUが 冷凍フライドポテト の世界最大の輸出地域となりました。ヨーロッパの フライドポテト 出荷量は2014年、初めて北米を上回りました。西海岸の港湾のスローダウンが影響した格好です。ヨーロッパの フライドポテト 輸出量は、2002年以来、年間14.9%の成長を遂げています。一方の北米は5.6%です。

中国: 春が近付き、気温が上昇しています。 ブロッコリー は品質が低下しました。暖冬の影響で、一部の房が黄色くなっています。加工は3月いっぱい続くでしょう。 サヤエンドウ スナップエンドウ は、今年は作付面積が減りました。これまでのところ栽培状況は良好ですが、作付面積の減少のために収穫量は減る見通しです。

食品安全性の問題は今も継続

中国政府は今年初め、改正食品安全法の草稿に対する公開論評期間を締め切りました。この法律は、食品業界にベストプラクティスを徹底するための規制と位置付けられています。中国では、食肉への異物混入から不衛生なレストランまで、食品安全性にまつわるスキャンダルが多数発生してきました。最近では、中国で袋詰めされたベリー類のミックス製品がA型肝炎の原因となった可能性があるとして、オーストラリアでリコールがありました。中国政府の食品安全性の管理能力に対する市民の信頼感は失墜しています。食品安全法の改正草稿に対する公開論評は、最新の規制に対する市民の反応を測る手段として行われました。

現行の食品安全法が2009年に制定された際は、中国の立法機関である全国人民代表大会で多大な議論と審議が行われました。現在審議中の改正草稿は、関係者や公職者との議論をすでに何度も経ていますが、最終化の時期は明らかではありません。

現状のまま成立すれば、この改正法は、中国の食品安全性を確認する主要規制を強化することになるでしょう。改正草稿の要点は、以下の7点にまとめることができます。

  • 食品の貯蔵、輸送、荷積みの間に食品が汚染されないよう確認するための制限が導入されます。
  • 誤報の蔓延を低減するため、非政府組織の責任を問うメカニズムが強化されます。また、食品スキャンダルについての誤報を広めた場合の罰金が増額されます。さらに草稿には、食品の安全性が疑われた場合の報告方法の合理化も盛り込まれています。
  • 中国ではすでに立法化されていますが、食品安全法の改正草稿では、GMO食品のラベル表示の義務付けを再確認しています。
  • 既存の食品や輸入品を材料とする健康食品の登録プロセスが変更され、短縮されます。
  • 中国へ食品を輸入している外国企業の検査が導入されます。
  • 食品安全法の違反に対する罰金が、大幅に引き上げられます。
  • 食品安全法を完全に順守しているメーカーや企業が食品安全性の問題に直面した場合は、責任が免除されます。
この改正法がいつ最終化されるかは、明らかではありません。

色とりどりのカリフラワー!

過去数年の間に、ファーマーズマーケットやスーパーにお目見えするようになったものがあります。カリフラワーがお好きな方は、ご存じかもしれません。生鮮食品売り場に並ぶカリフラワーの色が、白だけではなくなっているのです。パープルやオレンジのカリフラワーが、店頭に忍び込みつつあります。慣れるまでには時間がかかるかもしれませんが、色付きのカリフラワーについて知っておくべきことをすべて調べてみました。

色とりどりのカリフラワーは、目の錯覚や着色の産物ではありません。パープルのカリフラワーは、抗酸化物質を含んでいるためこの色になっていて、紫キャベツに含まれているのと同じ物質です。オレンジのカリフラワーは、自然に起きる遺伝子変異の結果ですが、大量生産のために交配されています。どちらも自然に発生する色で、過去10年の間に需要が拡大してきたため、生産も増えました。

これらのカリフラワーは、色ごとに異なる健康メリットがあります。パープルのカリフラワーは、抗酸化物質のアントシアニンを含んでいて、血中脂肪と血糖値の降下、そして減量の効果があります。オレンジのカリフラワーは、その色ゆえにベータカロテンが豊富で、白のカリフラワーに比べてビタミンAが25%高くなっています。どちらのカリフラワーも、普通のカリフラワーに含まれているビタミン、ミネラル、その他の栄養分を含んでいます!

この鮮やかな色のカリフラワーの楽しみ方は簡単です。普通のカリフラワーと同じように調理するだけ!白いカリフラワーと同じように火が通り、色もそのままで、驚きのパープルやオレンジがはじけます。さまざまな色のカリフラワーを一緒にローストして、目にも楽しく、栄養価もアップした食事をお楽しみください!


TPPの合意は間近?


先月、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)をめぐる日米交渉が続けられました。TPPは12か国が加盟する協定で、加盟国間の輸出入障壁を低減するために策定されています。しかし、日米間の2か国協定のせいで全体の合意が遅れていて、解決の目処は立っていません。

TPPは2011年、9か国で大枠合意が成立しました。関税を引き下げ、輸出入規制を緩和し、域内取引を奨励することによって、加盟国間の通商を活性化するのが目的でした。TPPは大規模な「自由」貿易協定で、対象となる通商活動は、世界の貿易の約3分の1を占めます。オーストラリア、ブルネイ、チリ、マレーシア、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、ベトナム、米国の原加盟国に、日本、カナダ、メキシコが参加しています。

協定の内容には賛否両論があり、すべての加盟国で農業に何らかの困難な課題をもたらします。関税の引き下げや撤廃が実現すれば貿易はしやすくなりますが、加盟国の余剰産品が外国市場に流入して価格を下げる可能性があります。また、関税の引き下げと撤廃以外にも、TPPを複雑にしている要因が多数あります。米国と他の加盟国では、協定の導入以来、反対の声が高まってきました。地元企業や小規模な事業主に対する脅威であると、多くの人が見ているためです。歴史が参考になるのであれば、NAFTA(北米自由貿易協定)が成立して21年、オバマ大統領が2011年に韓国との自由貿易協定に調印して4年になりますが、米国のほとんどの企業や農家、労働者にとって、このような貿易モデルは良くない影響があることが多数のデータで示されています。自由貿易協定の相手国との貿易赤字は拡大しており、他の相手国との赤字は減少しています。 米国は今や、自由貿易協定を結んだ20か国との間で年間1,770億ドルの物品貿易赤字を計上しています。

日米交渉では、農産物の関税が主な争点となっています。安倍首相はTPPを日本経済の起爆剤とすることを望んでいますが、牛肉やオレンジなど保護されている食品への関税削減は拒んでいます。その対抗策として米国は、自動車部品に対する輸入関税の引き下げを拒みました。日本への経済効果を大きく縮小する方策です。これらの産品に対する関税を日米双方が維持できるようにする妥協策が話し合われているとの報道も当初ありましたが、合意に達することはできていません。

日米交渉では昨年中に残りの課題がすべて解決される予定でしたが、11月になって突如として交渉が決裂しました。その後、交渉は再開されましたが、日本政府は最近になって、春先に合意に達することはないかもしれないとの見方を示しました。 TPPの全体会合は3月9日から15日にかけてハワイで予定されていますが、その会合のカギを握ると見られる日米は、その前に2か国間の会合を開くことを望んでいます。とはいえ米国と日本は、デリケートな対応の求められるいくつかの点において、譲歩の姿勢を示していません。現時点では、TPPがいつ施行されるのか、世界の農業にどのような影響を及ぼすのかは、明確ではありません。


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