このフード・レポートの内容は:

VOLUME 2
第3号


2011年3月1日

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Hello,

Noon Internationalのスタッフは2月末、麗しの港町、サンフランシスコで開かれた「アメリカ冷凍食品会議」に出席しました。いつものように会議は目の回るような大忙しのスケジュールでしたが、世界各地からやって来たサプライヤやお客様に会うことができました。今年の会議では食品安全性があちこちで話題になっていて、国内外のたくさんの食品加工業者が、安全性監査を増やしたり新しい設備機器を導入するなどして自社製品の安全性を向上し、消費者の口に入る食品に危険がないことを確認している様子が目立ちました。ある米国のサプライヤなどは、つい最近、SQF 2000のレベル3認定で100点中98.8点という驚くべきスコアを獲得して認定されたとのことでした。  

米国北西部の野菜は、厳しい年の始まりを迎えています。小麦やトウモロコシなどの競合する作物に作付面積を奪われ、土地の値段が高騰しています。今シーズンは、栽培農家の土地を確保するのに、20%から時には30%以上も高い値段が支払われているそうです。これに加え燃料費が高騰していることから、北西部の商品野菜価格への影響は免れそうにありません。つまり今年は、皆さんが食べるトウモロコシやグリーンピース、ニンジン、ジャガイモなどの値段が上がるということです。

米国ではトウモロコシの作付面積が減る可能性がある一方で、チリなどの国では、好調な需要を受けてアスパラガスやブルーベリーの作付面積と生産量が増えています。

メキシコ産のブロッコリーは、冬の凍結被害のせいで依然として供給が逼迫し、春から夏にかけても在庫の厳しい状態が続くと見られています。これらの状況については、下の「クロップニュース」のセクションで詳しくお伝えします。

サンフランシスコでは旧友に再会したり新しい友人を見つけたりして楽しい時間を過ごしましたが、お楽しみはひとまず終了。サプライヤやお客様のための仕事が待っています。今年は忙しくて課題も多い年になると思いますが、私たちNoon Internationalにとっては望むところと言えそうです!

All the best.

Lily and Betty

 

 

CropNews

CropVeggies

アメリカ合衆国: 2月に入ってから、フロリダに厳しい寒波は来ませんでした。1月の寒さで高騰した野菜の価格も安定しました。聖パトリックの祝日を控え、フロリダの野菜農家はキャベツの収穫準備にかかっていますが、一部で菌核病の被害が見られます。州内では、イチゴ、ピーマン、セロリ、スイートコーン、エンダイブ、ラディッシュ、スクワッシュ(カボチャ)、トマトの収穫も続いています。

今シーズン、トウモロコシ、マメ、ニンジン、ジャガイモなどの農産物の価格は、上昇するでしょう。小麦の価格が2倍に上昇し、エタノールを生産するために飼料用トウモロコシの作付けが増えたため、加工業者が野菜の生産に支払う原料価格が上がったためです。燃料費の値上がりもあり、野菜の価格の上昇は間違いありません。

MixVeg
US Vegetables Prices Increasing in 2011

メキシコ: 北の米国国境から南のシナロア州までを襲った2月初旬の寒波は、3月にかけて生鮮野菜と加工用野菜の両方に問題をもたらすでしょう。シナロア州では、1957年以来の大型寒波でした。メキシコ全土のトウモロコシ、トマト、キュウリ、ピーマン、スクワッシュが寒波の影響を受け、生鮮、加工用野菜の両方の市場で既に価格を上げつつあります。価格の上昇は、少なくとも3月半ばまで続くと予想されます。すべてのメキシコ産野菜および果物の価格が、少なくとも1カ月は、恐らく通常より高めになるでしょう。

ブロッコリーとカリフラワーは、引き続き供給が逼迫すると予想されます。冬の寒波の被害で収穫が散発的となっているため、ブロッコリーとカリフラワーの在庫は、恐らく春から夏まで少なめとなります。

グアテマラ: ブロッコリーの生産は、グアテマラのブロッコリーシーズンの終盤まで不振が続いています。ピークシーズンは再び7月に始まりますが、グアテマラのブロッコリー輸出は、7月中旬、下旬まで厳しい状況が続くでしょう。

チリ: チリでは、2月、下旬に南部で雨が降った以外、乾燥した日が続きました。ブルーベリーの生産が終了し、ほとんどの情報筋が、好天と十分な生産量に恵まれた良いシーズンだったと伝えています。シーズン中、雨と労働不安の問題はいくらかありましたが、広範囲にはわたりませんでした。

3月前半にはキウイフルーツの生産が始まり、11月まで続く予定です。これまでのところ、生産量を減らすような深刻な悪天候に見舞われていないため、2011年はキウイフルーツにとって良いシーズンになると期待されています。 

アルゼンチン: 2月の温暖な天候と多雨は、アルゼンチンの穀物に大きな恩恵をもたらしました。アルゼンチン北部の中~多量の雨は、うね作物にとって十分な水分を土壌に与えました。3月前半には、早生トウモロコシの収穫が始まる見込みです。年初めには干ばつによって生産量が減ると予測されていましたが、この好天のおかげで2011年は穀物の順調な収穫が期待されています。

ニュージーランド: トマトとジャガイモにおけるキジラミの問題は、まだニュージーランドで拡大しつつあります。農業団体「Potatoes New Zealand」が毎週まとめ、発表しているデータは、この害虫がホークスベイに最も集中していることを示しています。捕獲されたキジラミの数は、今年初めから全国的に増加傾向にあります。

キウイフルーツの病気であるPSAに関する報告も続いていますが、この病気の被害を受けたのは1%未満だという報告もあります。これは、ニュージーランド産キウイフルーツの輸出量が10%減少するだろうという昨年の予測が行き過ぎである可能性もあることを意味します。天候が良く、PSAがさらに多くの果樹園で発見されない限り、輸出量は昨年と同程度になる可能性が高まってきました。 

MixVeg
New Zealand Kiwi Forecast Improving

ニュージーランド第2の都市であるクライストチャーチは、2月22日、マグニチュード6.3の地震に見舞われました。市内の被害は深刻ですが、農業への被害は極めて少ないと見られます。 

オーストラリア: オーストラリアの洪水は収束しつつあります。また浸水している地域もあり、ニューサウスウェールズ州、ビクトリア州、南オーストラリア州の一部では雨が続いていますが、水位は1カ月前より下がっています。総被害額は、現在、40億米ドルと推定され、国内の農業および保険関係者は、十分な水没地図があれば、被害額を抑えることができたと不満の声を上げています。40億米ドルのうち6億米ドルは、洪水による農作物被害です。

2月初旬には、サイクロン「ヤシ」がクイーンズランド北部を襲いました。農作物被害は、5億米ドル、すなわち同地域の総農産物額の半分を超えると予想されています。被害が最も顕著だったのは、砂糖とバナナでした。サイクロンによって、この地域のバナナの収穫が80%損なわれたと推定され、砂糖の先物価格は、サイクロンの後、1980年以来最高にまで上昇しています。クイーンズランド内陸部では、乾燥した気候によって穀物が成熟しています。 

南オーストラリア州の政府機関であるバイオセキュリティは、あと1月、イナゴの問題が続くと伝えています。集中的な農薬の空中散布により、害虫はほぼ制圧されています。バイオセキュリティは、引き続き、地主に積極的な農薬の空中散布と監視活動を呼びかけていますが、「2010年春、南オーストラリア州が行った史上最大規模の空中散布プログラム、すなわち他のすべての州を合わせたよりもはるかに大量の空中散布がイナゴに功を奏した経験を軽視すべきではない」としています。 

タイ: タイでは、2月の降水量が非常に少なかったおかげで、全国で生産者が土地を乾かし、生産を再開することができました。洪水が完全に引くとともに、被害規模も明確になるでしょう。トウモロコシ、米、パイナップルが洪水の被害を受けたと伝えられていますが、現時点でその規模の推定は困難です。

中国: 中国は、史上最悪レベルの干ばつの被害を緩和するため、10億米ドル以上を投資すると発表したことが伝えられています。この資金は、穀物の最低購入価格の引き上げ、干ばつ対策研究の助成、干ばつに対応する技術や機器の購入補助に充てられる見込みです。山東省、河南省など小麦の主要産地では、昨年以来、ほとんど雨が降っていません。中国は現在、夏の小麦の収穫に対する干ばつの影響を緩和する方法を模索しています。

昨年、中国では、缶詰マッシュルームの価格が上昇しました。生産量の減少、生産コストの上昇、生鮮マッシュルームの需要拡大が重なって、マッシュルームの価格は大幅に上昇しています。野菜不足によって生鮮マッシュルームの需要が高まり、通常は加工業者に販売されるマッシュルームも生鮮用に切り替えられています。 

Mushroom
Chinese Mushroom Prices Increasing

中国のブロッコリーおよびカリフラワー産地では、2月の降雪が深刻な被害をもたらし、この2種類の野菜の価格を大幅に引き上げています。

中国の食品価格は、世界の大部分と同様、昨年1年間に着実に上昇しました。中国および全世界における干ばつ、洪水、悪天候が重なって、国産、輸入の両方の食品価格を引き上げています。中国政府が、国内の食品価格を安定させる対策を検討中との報告もあります。  

   

FoodSafety

「食品報告登録制度」、1年目を終えて

2009年9月に「食品報告登録制度(Reportable Food Registry)」を運用開始した米国食品医薬品局(FDA)が、2011年1月に初の「年次報告書」を発表しました。この報告書では、RFRの目的として、「人間または動物が消費する食品や飼料(ペットフードを含む)に含まれた物質が、人間または動物に深刻な健康上の問題や死亡を引き起こすとする合理的な可能性が確認された場合に、業界に報告を義務付け、かつ公衆衛生当局が報告できるようにするための電子ポータル」を確立することを挙げています。また、報告書の目的は、食品や飼料に影響し得るあらゆる問題の早期警告を受けるという点において、RFRがどれだけ効果を上げているかを評価することとしています。報告書によると、RFRの初年度は非常に円滑に運営され、国内産と輸入食品の両方において食中毒や汚染を多数防いだものの、成長と改善の余地が見られたとのことでした。  

運用開始から1年の間にRFRに提出された報告可能な食品は2,240件ありました。このうち1,117件が3月に提出されており、植物タンパク質加水分解物(HVP)にサルモネラ菌汚染が蔓延したことと関係しています。汚染の可能性があるHVPを含有した177製品が、最終的に消費者への到達を免れました。これは昨年の実績の中でも最たるものですが、RFRはこのほかにも、低水分食品に特有の未対応問題としてサルモネラを特定する上で重要な役割を果たしました。特にナッツやナッツ製品のサルモネラに関する報告件数が多かったことから、FDAでは、「低水分食品のサルモネラ菌に関する業界ガイドライン」の草稿策定に取りかかりました。RFRは、食中毒の発生を特定する上で不可欠なだけでなく、どの分野でさらなる食品安全性ガイドラインが必要とされているかを特定する上でも貴重な制度となっています。 

FDAReg
The RFR Shows Promise in its First Year

食品業界からは、RFRよりもアメリカ国立衛生研究所(NIH)が立ち上げた登録制度「安全性報告ポータル(Safety Reporting Portal)」のほうがシンプルで使いやすいという声が上がっています。今回の第1回年次報告書では、RFR利用者の多くがオリジナルのRFRポータルにはなかった機能を使うためSRPに切り替えたのではないかとするFDAの見方に触れ、これがRFRの改善課題であるとしています。また、外国の食品製造施設からの報告件数が国内の件数に比べ少ないことについて、FDAは、国外の食品メーカーの間でRFRの義務付けが知られていないことが原因ではないかと考えています。この点への対応として、2011年には国際的なRFR認知度向上キャンペーンが予定されています。改善すべき点は明らかにあるものの、RFRは導入1年目にして、安全でない食品が消費者に到達するのを防ぎ、また要改善の食品安全性分野を特定する上で価値あるツールであるということを証明しました。RFRは今後、新しく制定された食品安全近代化法をFDAが実施していく際の戦略においても重要な一部を担っていくことになりそうです。   

EatHealthy

ザクロが論争の種を蒔く

ザクロは、人類が最も古くから栽培してきた果物のひとつであり、また間違いなく最もヘルシーな果物のひとつです。原産地はイランとヒマラヤ山脈西部で、イスラエルでは紀元前3000年にさかのぼるザクロの実が発見されています。多くの古代文明がザクロの健康上のメリットを認識し、その用途は白内障の治療から傷口を洗浄する収斂剤まで多岐にわたってきました。今日、ザクロの健康増進効果は、よく知られた議論の的であると同時に、科学的な研究対象にもなっています。特にザクロの果汁は、多くの関心を集めてきました。ザクロジュースの健康増進効果の宣伝をめぐって、連邦取引委員会(FTC)とカリフォルニアにある大手ザクロジュースメーカーとの間で最近、論争が交わされたことがその大きな理由です。ザクロは栄養価の高い果物なのでしょうか。この論争のポイントはどこにあるのでしょうか。果たしてザクロには具体的な健康増進効果があるのでしょうか。   

ザクロがヘルシーな果物であることは疑いの余地がありません。好ましい食生活に必須のビタミンやミネラルをたくさん含んでいるからです。特にビタミンC、ビタミンA、ビタミンB、カリウムを大量に含んでいて、ポリフェノール抗酸化物質のプニカラギン、アントシアニン、エラグ酸も、ザクロとザクロ果汁にはたくさん含まれています。ただ、栄養分の存在やその潜在的な健康増進効果ではなく、これらの抗酸化物質を取り上げた宣伝方法が根拠のない虚偽の広告であるとして、FTCがメーカーを訴えるきっかけとなったのでした。FTCは、まるで治療薬を宣伝する製薬会社の広告のような文言でこのメーカーがザクロジュース製品の健康増進効果を偽りにうたっていると考えました。これに対し、ザクロジュースのメーカーは、宣伝内容は科学的研究の結果であり、病気を治すという訴求は一切行っていないとして、まったく引き下がらない姿勢を見せています。 

実際のところ、ザクロに含まれる抗酸化物質には、パワフルな栄養成分が存在している可能性が多分にあります。現在も数多くの研究が進行中ですが、それらによると、ザクロ、特にザクロのポリフェノールに、がんやその他の疾病を防止する具体的な効果があるという予備的な観察結果が出ています。ただし、これらの研究はすべてマウスや試験管で行われているため、必ずしも人間の体の反応を示すものではありません。人間を対象に行われた研究はいずれも、さらなる研究が必要だと結論づけています。とはいえ、ありがたいことに、ザクロを日常的に食べるべきでないという理由は見つかっていません! ザクロはおいしくて、食べる過程も楽しい果物です。病気を治す薬ではないとしても、ヘルシーなライフスタイルを保つ上で昔から重要だとされてきた栄養素がいっぱいに詰まっていることは、間違いありません。   

Pomegranate
Healthy and Delicious Pomegranate Seeds

Facts

チリ産ブルーベリーの需要が拡大

2010~2011年のシーズン、チリのブルーベリー業界は、冷凍、生鮮の両方で国内生産量と輸出量を着実に伸ばしてきました。チリのブルーベリー・シーズンは終盤に入り、南部の収穫も今年第8週までには終了すると見られています。栽培状況は全体的に良好ですが、中部で起きた労働紛争により生鮮品の箱詰めが一部影響を受けたと伝えられています。米国への輸出は、昨シーズンと比べて増加すると見られます。冷凍食品向けブルーベリーの国内需要が好調なことから、原材料価格が昨シーズンに比べて著しく高騰していると、加工業者は伝えています。チリ・ブルーベリー委員会は、チリの冷凍および生鮮ブルーベリーの総生産量が今後5年間で2倍近くに成長すると予測しています。

FrozenBlue
Chilean Blueberries for Freezing in High Demand

米国農務省の農業マーケティング・サービス局によると、昨シーズン、2010月2月5日までにチリから米国に輸入された生鮮および冷凍ブルーベリーは2万104トンでした。今年2月5日までにチリから輸入された生鮮および冷凍ブルーベリーは3万3,290トンです。ちなみに、米国が2009~2010年シーズンに輸入したブルーベリーの総量は3万5,290トンでした。チリの総生産量は、今年の見込みが5万8,240トンですが、2014~2015年シーズンまでに10万100トンを超えると予測されています。この劇的な増加予測の背景にあるのが、現行の栽培地の収穫量が増えていること、そして新しく植え付けた木が2、3年以内には成熟して収穫をもたらすことです。 

米国の貯蔵庫で冷凍ブルーベリーの在庫が減っていることを受け、チリ産の冷凍ブルーベリーに対する需要は増えています。この結果、2011年第1週にはチリからの生鮮ブルーベリー出荷量が15%減少し、代わりに冷凍加工業者に送られたと伝えられています。米国の冷凍ブルーベリーの在庫が低いレベルで推移するかぎり、チリは米国への輸出を好調に拡大しつづけるでしょう。

ご存じですか?

米国環境保護庁(EPA)はこのほど、合法とされる自動車用ガソリンのエタノール含有率を、これまでの10%から15%に引き上げました。この決定に対して反対派は、エタノールは燃焼温度が高いため純粋なガソリンよりもエンジンに負担をかけると訴えています。また、農地がエタノール生産用のトウモロコシ栽培に奪われるため、パン、肉、野菜などスーパーで売られるあらゆる食品の値段が上がるでしょう。 

 

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