このフード・レポートの内容は:

VOLUME 2
第1号


2011年1月1日

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Hello,

明けましておめでとうございます! また1年が過ぎましたね。歳をとるごとに1年が早く感じるのは、なぜでしょう?

12月は、Noon Internationalにとって、てんてこまいの月でした。だれでも、仕事、旅行、お祝いの合間には、ゆっくり休む必要があると思います。しかし、まさに「貧乏暇なし」!

Noon Internationalのホリデーシーズンには一時の休みもありませんでした。ベティは、はるばるカリフォルニアに足を運び、ダンビルのスタッフと合流して、美しく華やかなラファイエット・パーク・ホテルで休暇を祝いました。素敵なディナー、ワイン、ゲーム、賞品、そしてもちろん、全員がカラオケを楽しみました。今年のカラオケ大会は激戦で、3人が同点でした! 次は、リリー、エド、ホセがシアトルを訪れ、やはり休暇を祝いました。パイオニア・スクエアにあるレストラン、「イル・テラッツォ・カルマイン」でおいしいイタリア料理のディナーです。プレゼントを開け、ワインとシャンパンで乾杯し、レストランは盛大な御馳走を用意してくれました。だれもが楽しい夜を過ごしました……翌日、二日酔いのひどかった人もいましたが。

ワシントン州のスキーシーズンは全開で、すべてのリゾートが12月1日までにオープンしました。ラニーニャ現象の冬は、これまでのところ、山間部にしっかり雪を積もらせるという恩恵をもたらしました。この雪解け水は、春、夏の植え付け、収穫時期の灌漑に役立つことでしょう。冷凍や缶詰にする果物や野菜を育て、日本、そして世界各地に送るには、やはり十分な水が不可欠です。

12月の雨は、皆さんにお見せしたいほどでした! まさに驚異です。12月12日には、暖かく湿った空気を伴う「パイナップル・エクスプレス」が、55.9mmの雨をもたらしました。この日、ワシントン州東部の生産施設を訪問したNoon Internationalのスタッフと同様、スノークォルミー滝の近くを通った方も多くいらっしゃると思います。普段のスノークォルミー滝は、以下をクリックするとご覧いただけます...click here.

12月12日のスノークォルミー滝は、こちらです... click here.

すごい水でしょう!

冬将軍は、太陽あふれる温暖なフロリダにさえ、その力を振るいました。12月上旬の寒波は、豆やイチゴなど、ホリデーシーズン向けの作物に大損害をもたらしました。1月にかけて、さらに厳しい寒波が、既に落ち込んでいる柑橘類の生産に追い打ちをかけるかもしれません。  


Betty

 

 

CropNews

CropVeggies

アメリカ合衆国: アリゾナ州、カリフォルニア州、フロリダ州で栽培される主な冬野菜が、厳しい気候と害虫によるさまざまな問題に見舞われました。

フロリダ州では、12月半ば、10日間で2回にわたる寒波が供給不足を引き起こし、イチゴ、セロリ、パプリカ、インゲンマメ、トマトの価格を高騰させました。柑橘類は、この寒波にほとんど影響を受けませんでした。柑橘類の大半は、一般に気温の高いフロリダ州南部で生産されているためです。フロリダのトマトについて被害の全容が把握できるのは、12月末または1月上旬になりそうです。

カリフラワーとブロッコリーの価格は、通常より上昇しています。これは、カリフォルニア州とアリゾナ州で栽培されるアブラナ科の野菜、すなわちカリフラワーやブロッコリーが、シーズン早期にカメムシによる被害を受け、さらに大量の雨と低温が重なって、この地域で生産される生鮮ブロッコリーおよびカリフラワーの供給が減少したためです。多くの業者は、調達先をメキシコ中央部および北部の産地に移行しました。

メキシコ: 米国の悪天候と虫害により、米国内のブロッコリーおよびカリフラワー輸入業者は、メキシコ中央部および北部からの調達に力を入れています。このため、ブロッコリーおよびカリフラワー農家は、米国の生鮮市場に作物を高値で売らざるをえません。これまで加工用として契約していた作物が生鮮市場に売られるようになったため、メキシコの冷凍加工業者は、原料不足に見舞われています。加工業者にとってさらに悪いことには、メキシコ中央部および北部の気温が例年より低く、収穫量が減少しています。

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Broccoli in Short Supply

グアテマラ: グアテマラ全土に及ぶ12月半ばの低温により、ブロッコリーの輸出量が減少しています。また、農家はブロッコリーの作付面積を減らし、近年、価格の上昇しているトウモロコシに切り替えつつあります。12月以降、ブロッコリーの生産は、オクラ、芽キャベツ、ズッキーニ、メロン/果物の生産とも競合しています。すべてが重なって、現在、グアテマラから輸出されるブロッコリーは非常に少量です。7月下旬になって、グアテマラにおけるブロッコリーの栽培が再び最盛期を迎えるまで、状況に変化はないでしょう。

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Chilean Green Peas Before Harvest

 

 

チリ: チリの涼しい天候は、グリーンピースの収穫に好影響を与えました。グリーンピースの収穫量は平均以上、高品質のグリーンピースが大量に出回って、なおかつ価格も高く、チリの生産者にとっては、うれしいシーズンとなりました。 

チリのアスパラガスは、シーズン終わりに近づいています。今シーズンは一貫して低温で雨が多かったため、チリのアスパラガス生産者は、既存の契約以上に出荷することはできないでしょう。加工用にまわるアスパラガスの量は、例年より少なめです。

チリ中央部では、豪雨によりブルーベリーに実割れと落果が生じました。チリ南部では、まだブルーベリーの収穫が始まっていませんが、雹が収穫前の果実に悪影響を与えました。被害は変動的と伝えられ、雹による損失が総収穫量の10%を上回ることはないと予想されています。

 

 

 

 

ニュージーランド: ニュージーランド政府が、かいよう病(PSA)の発生に対して行った封じ込め対策は、功を奏しています。北島のベイ・オブ・プレンティ地方にある、かいよう病が発生した果樹園は隔離され、キウイフルーツ農家は慎重に事態を監視しています。これまで8カ所の果樹園でPSAが発見されました。PSAは、感染したつるに落ちた水滴が感染していないつるに触れたり、十分に洗浄していない剪定ばさみを使用したりすることで広がります。  

オーストラリア: オーストラリアでは、マレー川周辺、ニューサウスウェールズ州南西部、ビクトリア州北中部にイナゴが集中し、まだ大量の産卵が報告されています。12月上旬に生み付けられた卵は下旬に孵化するため、イナゴの問題は、2011年1~2月まで残る可能性があります。

オーストラリア沿岸部における12月の豪雨は、広範囲に洪水を引き起こしました。この洪水により、ニューサウスウェールズ州では、約32億ドルの冬作物のうち5億ドル相当が流されたと推定されています。特に小麦と綿花の被害が大きく、洪水による総損害額はまだ明らかとなっていません。   

タイ: 12月には、平均以上の雨が降りましたが、11月の降水量よりは減りました。これにより、昨年に比べ、パイナップルおよびコーンの缶詰業者に必要な加工原料が減少しています。パイナップルの缶詰業者は、調達できた生鮮パイナップルの量に応じ、生産能力の50~80%でしか稼働していないと伝えられています。タイ中央銀行は、農業における洪水の損害額を2億7,800万米ドルと発表しています。 

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Thai Pineapple Yields Reduced Due to Flooding

中国: 中国政府は、食品価格の急激な上昇を抑える対策を実施しています。中国国家発展改革委員会は、企業や個人の投機買いが発覚した場合には、利益を押収し、最高100万元の罰金を科すと発表しました。ニンニク、ジャガイモ、ニンジンなどの備蓄に加え、今シーズンは農産物全般の収穫量が低かったこともあり、食品の価格が大幅に上昇しています。中国全土で農産物が大きく不足していることは間違いありません。 

米国農務省(USDA)は、中国のリンゴの生産量を昨年より5%減の3,000万トンと推定しました。不作の最大の原因は、開花期および授粉期における低温と考えられます。濃縮リンゴジュース業者は、特に大きな打撃を受けています。陝西省は中国最大のリンゴ産地ですが、今年の収穫量が昨年の20%減になるだろうとの推定もあります。中国で栽培されているリンゴの主流品種はフジです。 

中国では、ナシの収穫量も、低温による授粉不良によって昨年より減少しました。2009年と比べ、収穫量は10%減とする情報もあります。 

中国産冷凍イチゴの輸出量は、昨年より20%増加しました。現在のペースで輸出を継続すれば、冷凍イチゴ輸出量の新記録となる可能性があります。現在までの最高記録は、2009年の94,860トンです

AppleSnow
Cold Weather Depresses Chinese Apple Yields

 

 

 

 

 

          

 

FoodSafety

S. 510と米国食品安全法の未来

この1年間、米国議会は、米国内で消費される食品の安全性向上を目的とした法案の可決を熱心に推進してきました。昨年の初めには、下院バージョンと上院バージョンの食品安全法案がありましたが、結局は「S. 510」または「食品安全近代化法」と呼ばれる上院バージョンが残り、両院で批准されました。恐らくは、大統領の署名を受けて成立することになるでしょう。米国内および世界の食品加工業者、輸入業者、輸出業者にとって、S. 510は何を意味するのでしょうか。

S. 510によって生じる最大の変化は、リコールや規制を行う食品医薬品局(FDA)の力が強化され、全国的な食品トレースバック・システムが計画、そして実施されることです。食品輸入業者の観点から言えば、FDAの力が強化されれば、輸入の基準が厳しくなり、ハイリスク食品の認証が求められるようになるでしょう。FDAは、認証を持たない食品や米国の検査官を拒否した国外施設の食品の入国を拒否したり、食品のリコールを命令したりすることも可能となります。実施の詳細はまだ大半が宙に浮いていますが、どのような法律が成立しても、以下の4点はほぼ確実と思われます。

  • 米国の消費向けに食品を生産する国内、国外の施設に対するFDAの検査が増加する。この実施に時間的な制約はない。

  • ほとんどの企業は、法案が求めるトレーサビリティ情報をすでに保有している。FDAは、食中毒が特定の施設に由来すると疑われる場合に、それらの記録を請求する権利を与えられる。

  • 消費者に直接販売する小規模な農場は、トレーサビリティの条件を免除される。

  • 現在の形の法律は、FDA局長にこれまでにない権力を与える。すなわちFDAは、汚染の疑いのある食品施設が製品のリコールを実施しない場合、食品のリコールを命令する権限を持つようになる。

この法案は、米国保健社会福祉省に全国的な食品トレースバック・システムを整備する責任を与えるとともに、法案の可決後、近い将来に、同省に対して、米国内で消費される食品の調査、トレーサビリティ、食中毒発生時の対応に関する手法の報告および勧告を求めると定めています。全世界の食品製造者は、栽培、加工、米国内への食品輸入など、大規模な食品関連業務に関する規制強化に備えることをお勧めします。   

CapitolBuilding
Can the Government Keep US Food Safe?

 

EatHealthy

リコピンとトマト

世界中の消費者の健康に対する意識が高まるにつれ、栄養学では、どんな化合物に健康上のメリットがあり、そのメリットが具体的にどのようなものかを解明することに重点が置かれています。同じ化合物について研究が重ねられ、異なる結果が出ることによって、論争が生じることも少なくありません。このような議論の的になっている化合物の1つに、リコピンがあります。リコピンは、昔から知られていましたが、ここ10年間になって研究が非常に盛んとなりました。リコピンは、明るい赤の色素を持つカロテン類で、非常に強い抗酸化作用を持ちます。そしてリコピンの大半は、生鮮あるいは加工トマトによって経口摂取されています。リコピンの健康上のメリットについては、前立腺がん、乳がん、膵臓がんの予防、心臓病の予防さらには回復まで、さまざまな説があります。

リコピンと前立腺がんの関係については、幅広い研究と解釈がなされてきました。アイルランド・ベルファストにあるクイーンズ大学の科学者が、前立腺がんについて2009年に著した総説は、「どの患者集団がリコピンの補給によって最も恩恵を受ける可能性が高いか、最も適切な量、期間、補給方法は何かなど、多くの疑問が残る」と、結論づけています。リコピンと乳がんおよび膵臓がんの関係については、米国の国立衛生研究所が、両方のがんに対するリコピンの有効性について、何らかの結論を導くには証拠が不十分であると述べています。心臓病に対するリコピンの効果についても、同様の結論でした。 

これらの結論は、トマトやリコピンの豊富な果物を食べるなという意味に取るべきではありません。逆に、トマトの栄養特性と、生鮮および加工トマトに含まれるリコピン、カロテン、アントシアニンの抗酸化作用は、十分に裏付けられています。まだ不確かとされているのは、特定の疾病に対するリコピンの直接的効果だけです。クイーンズ大学の論文は、「トマト製品を食べることが、リコピンを単独で摂取するよりも、(健康に対して)はるかに大きな効果があることは、既に動物実験から明らかである」とも指摘しています。トマトの栄養特性に疑問はないのです。しかし、特定の疾病に対するリコピンの具体的な効果は、さらなる研究に値します。疾病とリコピンの関係に関する当面の研究も有望ですが、がんなどの疾病にリコピンがどのように作用するかを本当に明確にするには、国際レベルでの大規模な二重盲式無作為対照研究が必要となるでしょう。 

TomatoandLycopene
Tomatoes Contain the Antioxidant Lycopene
Facts

驚くべき未来のRNA農薬

農薬と言えば、現代の食品市場で消費者に嫌われる存在です。しかし、農薬がなければ、経済的に大衆を養うことはできません。近年、科学者たちは、遺伝学に注目し、RNA阻害剤あるいは「RNAi」と呼ばれる革新的な農薬の開発と試験に取り組んでいます。広く報道されている人体への危険性、害虫における耐性、無差別な殺虫という現代の農薬の問題を考慮したRNAiは、現在使用されている農薬の危険性なしで、特定の害虫にのみ効果を発揮する可能性を秘めています。

CropDuster
Will Future Crop Dusters Spray RNAi Pesticides?

RNAiは、複製が可能な遺伝子と不可能な遺伝子を制御することで作用します。即座に虫を殺すわけではなく、特定の種類の虫全体の遺伝子的な劣化と繁殖能力の低下を引き起こすのです。当面、RNAi農薬の開発における最大の難関は、特定の害虫の遺伝的経路を特定し、その害虫に農薬を作用させる有効な方法を見つけることです。21世紀の最初の5年間、ほとんどの実験分析では虫にRNAiが注射されました。これは、農業において有効な方法とは言えません。次の5年間では、農薬を経口摂取させる方法の開発に研究の重点が移りました。特定の害虫を標的としたRNAiを作物に組み込むことすら可能になるかもしれません。   

RNAi農薬の商業生産を実現するまでには、まだ多くの障壁があります。未来のRNAi農薬の最もすばらしい点は、特定の害虫を標的とし、益虫には影響を及ぼさないことです。虫全般ではなく、特定の害虫を標的とすることにより、普及しつつある総合的害虫管理(IPM)の理念にかなった農薬の開発が可能となるでしょう。RNAi農薬の商業的な生産と利用は、恐らくまだ10年先でしょう。しかし、研究は、RNAi農薬が将来的に利用されるすばらしい可能性を着々と裏付けています。

 

ご存じですか?

12月13日、オバマ大統領は、子供たちの飢えと肥満をなくすための法案「Healthy, Hunger Free Kids Act of 2010」に署名しました。この法律により、米国内の学校給食における非健康的な高カロリー食を削減する取り組みに10年間で45億ドルが計上され、給食に使用される全粒穀物、さや付き、さやなしの豆類が増えることになります。 

hatnewyears
Happy New Year 2011!

 

 


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