このフード・レポートの内容は:

VOLUME 8
第8号


2017年8月 1日

このレポートは毎月発行で、ご登録された方にのみ配信されます。登録をご変更されたい場合は、このメールの最後に記載されているリンクにアクセスしてください。

インテリジェント・フード・レポートのコピーをお届けします!

弊社のインテリジェント・フード・レポートを毎月確実にお届けできるよう、 info@noon-intl.com をお使いになっている Eメールプログラムのアドレスブックに加えてください。

Hello Everyone,

8月です。光陰矢の如しです! 「けだるい夏の日」などという表現は、農業関係者には当てはまりません。7月を振り返り、8月の予定を考えるだけでも、「けだるい」などと言っていられないのは明らかです。

グリーンピースのシーズンは終了し、ほとんどのサプライヤーが計画を下回る収穫となりました。暑さで収穫が早まったため、多くの業者で作業の間に合わない畑が出ました(以下のクロップニュースのセクションをご覧ください)。中西部の工場でも、計画を下回るところが出ました。これに加えて、ベルギー産のグリーンピースも今年は暑さと雨不足で約25%の収穫減になると伝えられていることから、グリーンピースの市場は品薄になる可能性が高いでしょう。

太平洋岸北西部(私たちがトウモロコシとジャガイモを買い付けているオレゴン州とワシントン州の東部)の今週の天気予報は、41℃にもなるとされています。これがトウモロコシとジャガイモの収穫にどう影響するかはまだ分かりませんが、状況は随時お伝えしてまいります! 加工業者から価格の発表がありましたが、今年はさまざまな要因で価格が上がっています。人件費、光熱費、梱包資材費、それに食品安全強化法(FSMA)の規制に準拠するためのコスト、さらに一部では生産能力の限界が影響しています。グリーンピースの収穫減に加え、トウモロコシとジャガイモの収穫に影響しそうな今後の天候も考えると、注文済みの作物は早めに入手して、量と価格を確保するのが賢明と言えそうです。

トウモロコシが早くも最盛期を迎えようとしていますので、Noon Internationalのメンバーは、ワシントン州とオレゴン州の東部、および中西部に出張して、サプライヤーを訪問する予定です。すでにバイヤーが生産現場の視察に訪れ始めています。忙しい8月になることは間違いありません!

今後数カ月の間にサプライヤーの皆様とお客様にお目にかかれるのを楽しみにしています!

Betty Johnson and the Noon International Team


CropVeggies アメリカ合衆国

北西部のグリーンピースの収穫は、今シーズン、通常よりも早く終了しました。寒冷多雨の春のせいで植え付けが遅れ、その後突然の陽気で一斉に収穫期になりました。ほとんどの加工業者で収穫の間に合わない畑が生じ、なかにはシーズンを通じてAグレードのグリーンピースの入手に苦心した業者もありました。異例のシーズンになった結果、ほとんどの業者が今年は予算を下回る出来高です。

中西部のグリーンピースも収穫が終了しました。こちらも計画を下回る収穫量と伝えられています。シーズン中ずっと天候に恵まれなかったことが原因です。

スイートコーンの収穫は、太平洋岸北西部と中西部の両方で進行中です。これまでのところ、両地域とも状況は良好で、予算どおりの収穫量です。ただし、今後の天候によっては変わる可能性があります。

コロンビア盆地のジャガイモは、今が収穫の最盛期です。早期の品種であるシェポディー種は終了しました。昨シーズンと比べて収穫量は約30%減と伝えられています。レンジャー種など他の品種は、もう少し良い収穫になるでしょう。収穫は開始されています。気温が華氏100度(37.8℃)以上になるという予報のため、今後の収穫に影響するかもしれません。

ラズベリーは、ワシントン州ではシーズンがほぼ終了です。冬の寒気による被害と春の多雨があったため、収穫量は減る可能性があります。今シーズンは昨シーズンよりも開始が遅くなりました(7月10日前後)。おそらく向こう2週間以内に終了するでしょう。ラズベリーの北西部の収穫量は、昨シーズンと比べて約20%減と伝えられています。

ブルーベリーのシーズンは、ワシントン州西部で数週間以内に開始の見通しです。冬に寒くて風の強い日が多かったうえ、春に雨が続いたため、果実が小さくなるでしょう。最新の報告では、今シーズンは収穫減とされています。ワシントン州東部では、受粉の状況が芳しくなかったうえ、熱波に見舞われたことで、ブルーベリーの収穫に影響が出ています。

ブリティッシュコロンビア州:ラズベリーの収穫が急ピッチで進められてます。雨不足と暑さのため、収穫量は減りました。ブルーベリーは今月から開始です。

メキシコ:北部の高地では、カリフラワーブロッコリーの収穫が始まりました。これにはオーガニックも含まれています。今のところ天候に恵まれていて、質の良い作物が十分に収穫されています。

グアテマラ:ブロッコリーが最盛期を迎えています。今シーズンは天候に恵まれ、質・量ともに非常に良い状況です。

ヨーロッパ:ヨーロッパは、またも困難な野菜のシーズンとなりそうです。全体としてヨーロッパの野菜の主な産地は、春から初夏にかけて非常に高温で雨の少ない天候が続きました。この乾燥と高温により、すべての作物に影響が及びました。これにはグリーンピースも含まれ、ベルギーではグリーンピースの収穫量が25%減となる可能性があるとされています。過去50年以上で最も雨の少ない春だったそうです。ジャガイモも、天候のせいで収穫減が予想されています。

日本:昨年、北海道を襲った台風のせいで引き起こされたジャガイモ不足は、少しずつ解消されつつあります。北海道は、日本のジャガイモの約80%を供給する産地ですが、静岡と長崎の春の収穫が上々だったため、この穴を埋める格好になりました。また、千葉産と茨城産のジャガイモも、7月に出荷が始まりました。北海道は8月に収穫開始の見通しです。

中国:

ほとんどの地域で気温が上昇していて、浙江省と福建省は雨期に入りました。山東省も今月は暑くなりますが、降雨はごくわずかでしょう。

山東省:エダマメの収穫が行われていて、9月半ばまで続きます。これまでのところ、状況は良好で、特に豪雨はありません。ただし、気温がさらに上がれば、今後の収穫に影響が出るかもしれません。すでに加工済みの製品の価格は、現時点では不透明です。

浙江省:エダマメの収穫は終了しました。質・量ともに上々で、価格は安定しています。ナスは生産が行われていますが、暑さのため収穫量が下がりました。トウガンのシーズンはまもなく開始です。これまでのところ、暑さが影響した様子はありません。原材料価格は、昨年に比べてわずかに高めです。

福建省:ライチの生産は終了しました。今年はライチが豊作で、非常に良い品質です。オクラは現在シーズンが進行中で、9月いっぱい続きます。価格は安定しています。通常は8月の収穫分が最高の品質です。

日本の高齢者が食事を楽しみ続けるために

毎年1月、日本では、美味しいお雑煮の伝統で新年を祝います。けれども、日本人が大好きなお雑煮は、急速に高齢化する社会に深刻な問題をもたらします。日本では2017年、高齢者の窒息事故の死亡件数のほうが交通事故の死亡件数よりも多くなると予想されています。

2016年の国勢調査では、100歳以上のお年寄りが6万5,000人を上回りました。高齢者の多くは、嚥下障害、すなわち食べ物を飲み込むのに困難を感じていて、窒息だけでなく、栄養失調や脱水症につながる可能性があります。こうした状況は、快適な暮らしと長寿に影響を及ぼします。

高齢になれば食べ物を噛んだり飲み込んだりする能力が低下するかもしれませんが、日本の高齢者が美味しい食べ物を愛さなくなるわけではありません。これまで、病院や介護施設では、食べ物をすり潰したり小さく切ったりして安全に食べられるようにしてきましたが、見た目や食感を損ねるという欠点がありました。

そこで、この問題を解決するため、日本では「嚥下食」という新分野の料理が開発されています。 介護施設や病院で出されてきた食欲をそそらない食事とは異なり、嚥下食は、若い頃に楽しんだ食事と同様の見た目です。流動食と言えるような食事ではなく、魚、野菜、さらには赤身肉などを、おいしくて飲み込みやすい嚥下食として楽しめるのです。

嚥下食の重要な食材は、特別なゲル化剤です。食品を調理した後、ゲル化剤を混ぜて固めることで、食品本来のおおよその形状を再現するのです。

これで、今までは致死リスクすら呈したサケと白ワインの美味しいメニューが、飲み込みやすく、目にも美しい食事になりました。しかも、嚥下食は噛む必要も最小限に抑えているため、歯の問題を抱えた高齢者にも安全です。

若い頃に楽しんだ食事とまったく同じとは言えませんが、日本の高齢者にとって嚥下食は、ヘルシーな食事を楽しみ続けるための大きな一歩です。

嚥下食についての動画を、以下のリンクでご覧ください。

The Food Of The Future | Elise Tries | NPR - YouTube


スイートな魅力!

トウモロコシは、世界中で食されています。生の焼きトウモロコシはもちろん、缶詰や冷凍を楽しむことができます。でも、甘くておいしくて、さまざまな食感に合うという魅力のほかに、トウモロコシが健康上のメリットも多数もたらすことは、意外に知られていないかもしれません。

トウモロコシは、ビタミンとミネラルが豊富です。特にビタミンAが豊富なため、免疫力を高め、目の健康をサポートする効果があります。また、細胞の維持や活力の源となるビタミンB、コレステロールとホルモンを制御し、髪と皮膚の健康を増進するビタミンEも、豊富に含んでいます。

これまでの研究では、がんを促進する可能性のあるフリーラジカルと闘う抗酸化物質がトウモロコシに大量に含まれていることも分かっています。特にフェルラ酸という乳がんと肝がんに効果のある抗酸化物質が、トウモロコシには豊富です。また、驚くべきことに、トウモロコシの抗酸化物質は加熱調理で増加するため、他の食品のように生で食べなければ最大の効果が得られないというわけではありません。

トウモロコシは、消化器系へのメリットもあります。 1カップ分のトウモロコシを食べれば、食物繊維の1日の推奨摂取量の18.4%が摂取できます。正常な消化作用を促し、抗酸化物質とも相まって、食物繊維が直腸がんの予防に役立ちます。

トウモロコシは、お財布にもやさしい野菜です。さまざまな形態で売られていて、価格が手頃で賞味期間も長いため、家庭で日常的に食べられます。生のトウモロコシは夏の定番ですが、缶詰や冷凍のトウモロコシは何カ月も日持ちします。

何よりも嬉しいことに、冷凍と缶詰のトウモロコシは、生と同じようにおいしく、栄養価も遜色ありません。

ロメインレタスのサラダに、ローストしたサツマイモ、ブラックビーンズ、エアルームトマト、それに冷凍トウモロコシを加えて、ちょっとした甘みと楽しい食感を添えてみてください。缶詰トウモロコシを使ったシンプルなコーンブレッドも、チェダーチーズとスカリオン(青ネギ)を混ぜて焼くだけで、みんなをあっと言わせる特製サイドディッシュに早変わりします。

どんな食べ方をしても、トウモロコシは、懐を痛めずに美味しく栄養価を高め、食生活に食物繊維を取り入れるすばらしい方法となるでしょう。


日本とEUの経済連携協定

7月5日、日本とEUが重大な発表をしました。 相互貿易を大きく変えると目される協定についに合意したのです。 この協定をめぐる交渉は2013年から行われていましたが、米国が環太平洋経済連携協定(TPP)から離脱したのを契機に協議が加速しました。

日・EU経済連携協定(EPA)は、単純に言うと、EU域内で販売される日本車の関税を引き下げる一方で、日本に入ってくるEU産の農産品に課されている関税の85%を廃止するものです。

今後、EUと日本が批准する必要はありますが、正式に成立すれば、EPAは世界経済の約4分の1を対象とすることになります。現時点の予測では、EUから日本への輸出は34%増、日本からEUへの輸出は29%増の成長が見込まれています。EPAは、施行されれば、EUが他の1国との間で結んだ貿易協定として最大となり、北米自由貿易協定(NAFTA)の規模に匹敵します。世界経済のさらなるグローバル化に向けた重要な変化を意味します。

ヨーロッパの農業生産者にとって、EPAは、牛肉、豚肉、チーズ、チョコレート、ワインといった産品の市場に扉を開くでしょう。EPAでは205品目の地理的な保護産品を定めています。例えば、日本で売られるフェタチーズは、本物のギリシャ産でなければなりません。

特にチーズの生産者は、EPAの成り行きを注視すべきでしょう。チェダーやゴーダなど一部のチーズの関税は、EPAの下で段階的に完全撤廃される予定です。また、新しい地理的保護策では、カマンベールなど地域特有のチーズが、無関税割り当ての譲歩品目となります。酪農品に課されている日本の厳格な規制は今後も継続するものの、ヨーロッパのチーズ生産者には、市場拡大の障壁が減り、新しい販売機会がもたらされるでしょう。

日本とEUはEPAの大枠で合意しましたが、これが発効するには正式承認の過程を経る必要があります。日本では、衆参両院での批准を意味します。EUの手続きはもう少し複雑で、EU政府の承認に加え、加盟各国の承認が必要になるため、難航する可能性もあります。さらに、日本とEUは、サイバーセキュリティや気候変動についてもEPAの枠組みのなかで話し合うことで合意しました。

とはいえ、日本とEUは、公式には楽観的な見方を示しており、数カ月以内に交渉を終えられるとしています。いずれにしても、この協定は双方にとって非常に重要です。日本は現在、米国にとって4番目に大きい輸出先国ですが、EPAが発効すれば、ヨーロッパの輸出業者が米国の輸出業者に対する競争力を持つことになるでしょう。



To optimize viewing of future e-mails, please add info@noon-intl.com to your Address Book.
Visit our Company Blog. | Subscribe to Noon's Intelligent Food Report | Update Contact Details | Unsubscribe.
Copyright © 2010 Noon International. All Rights Reserved.