このフード・レポートの内容は:

VOLUME 1
第8号


2010年8月1日

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Hello,

ここワシントン州にもついに夏がやってきました! 7月半ばには涼しい日もあったかもしれませんが、7月初めの数日間は、間違いなく暑い夏でした。7月第1週には気温が32~33℃に達した日もあって、太陽もようやく少しだけ顔を出し、私たちの体を乾かしてくれました。このお天気が8月まで続くことを願ってやみません。Noon InternationalのシアトルのスタッフがビタミンD不足を解消できることもそうですが、私たちの作物が少しばかり太陽を必要としているからです。

Noon Internationalのスタッフは、毎年この時期、他のどの時期よりも多くの時間を、製品の栽培農家と加工工場の訪問に費やします。先日、ワシントン州東部からシアトルへの帰路、車を運転しながらふと思ったことがありました。ブルックリンで生まれ育って、人生の大半はサンフランシスコとシアトルに住んできた割には、随分多くの時間をアメリカのど真ん中の小さな町々で過ごしているということです。

過去何年もの夏を費やしてアメリカ各地を旅してこられたことは、本当に幸運です。これらの土地こそが、私たちの製品を畑から世界各国の港へと送り届けるための実働を賄ってくれているのです。アメリカのこうした地域が本当に美しいことはもちろんですが、アメリカの農業の「心」を支えている数々のすばらしい人たちに出会えたという点でも、私は幸運に恵まれてきました。このことは、きっと世界中の農業に通じる共通点なのだろうと思います。どこの国であろうが、真の労働は大都市のオフィスからはるか遠くで起こっていて、世界各地の農作地帯の勤勉な人々が作物を育て、加工しているからこそ、世界が食べ物にありつけているのです。

私たちの収穫が真っ盛りを迎えるこの時期、アメリカと世界中のサプライヤの方々にあらためて心からお礼を申し上げたいと思います。皆さんのしてくださる仕事は本当に大切で、かけがえがありません。このシーズン、そしてこれから先何年ものシーズンにわたって、皆さんにお目にかかれるのを楽しみにしています!


Lily and Betty

 

 

CropNews

CropVeggies

アメリカ合衆国:太平洋岸北西部のグリーンピースの収穫は、7月半ばに終了しました。シーズン初めに涼しい天候が続いたことからグリーンピースがよく実り、グレードAのグリーンピースが大量に収穫されました。作付面積は昨年と比べて10%減でしたが、収穫量は昨年を10%上回り、作付面積の減少を補いました。

Potatoes Alberta
Potato Field Almost Ready for Harvest

今シーズン、トウモロコシは、植え付け期の冷え込みを受けてやや遅めの成長となっています。収穫は、サプライヤの状況にもよりますが、いつもより1~2週間遅れとなる見込みです。トウモロコシの収穫は8月に開始されます。品質と収穫量については、特に変わったことは伝えられていません。

ワシントン州のジャガイモは、作付面積が昨年と比べて1万エーカー少ないと報じられました。この減少分のほとんどは、加工業界に関係しています。ジャガイモの加工は7月末か8月初めに始まります。収穫の質は良好と見受けられます。

 

オレゴン州のジャガイモ作付面積は3万5,000エーカーで、1964年以来最低と伝えられています。

カリフォルニア州では、加工用ピーチが約1週間遅れです。収穫量は例年よりも多くなると予想されており、値下げ圧力を生じています。

ブルーベリーとラズベリーの生産は、太平洋岸北西部で始まりつつあり、気温が上昇するにつれてオウトウショウジョウバエ(Spotted Wing Drosophila)が多く観察されるようになっています。オウトウショウジョウバエの被害で商業被害が出たという事例は今のところ伝えられていませんが、生産農家の間では、シーズン終わりまで引き続き監視していく姿勢が見られます。涼しい春を受けて授粉の条件が理想的とは言えなかったことから、収穫量は例年を下回る見通しです。低い収穫量に加えて、生鮮市場の需要が強いため、価格は上がると予想されています。

ラズベリーも、同様の困難に直面してきました。ワシントン州とオレゴン州の生産農家はおしなべて、ラズベリーの収穫量が例年を下回り、価格は昨年より高くなると報告しています。

Peafieldwa
Blueberries Ripening on the Bush

 

カナダ:ブリティッシュコロンビア州のブルーベリー生産農家は、米国と同様、授粉不良と収穫減という状況を伝えています。機械を使った収穫は、7月最終週に始まる予定です。同州の生産農家は、やはり米国と同じオウトウショウジョウバエを観察しつつあります。現在のレベルは問題ではありませんが、引き続き監視する必要があります。

 

グアテマラ: 雨季が終わりつつあるのを受けて、グアテマラのからのブロッコリーの出荷が再開されました。メキシコ湾のハリケーン・シーズン中に豪雨に見舞われる可能性がまだありますが、グアテマラのサプライヤは、質の良いブロッコリーを例年どおりの量で処理加工していて、高品質な冷凍ブロッコリーの大量出荷体制を整えています。

 

 

 

 

 

Threegorges
Water Overflow in China
中国:中国は、北部と南部が7月に熱波と洪水に見舞われました。マスコミでも大きく報じられた7月の長江の洪水は、農業だけでも176億ドル相当の被害をもたらしたと見積もられています。この雨は、7月末から8月に入っても続くと予想されており、さらなる洪水被害の懸念が増しています。特にトウモロコシと大豆が被害を受けていますが、正確な被害のレベルは、水が引くまで分からない見通しです。

 

 

 

北部では、北京とその周辺の非都市部が、7月初めから半ばにかけて熱波と洪水に襲われました。中国の冬の穀物生産は7年連続で増加していますが、夏の穀物は熱波と洪水の両方からマイナスの影響を受けると見られています。やはり正確な被害のレベルは、洪水の水が引けたところでより明らかになるでしょう。

 

 

FoodSafety

冷凍・冷蔵食品のサプライチェーン管理

 

Reefer Containers
Refrigerated Containers at Dock

生鮮食品と冷凍食品の生産業者や発送業者にとって、質の良い製品を消費者に届けるために確実を期さなければならない最も基本のルールが、サプライチェーンの全体を通して適切な温度を保つことです。この基本原則にもかかわらず、生鮮や冷凍の野菜を取り扱っている世界各地の業者は、サプライチェーンの途中で何らかの温熱にさらされたことが明らかな製品にごく日常的に出くわしています。見た目に傷が付くという以上に、食品を不適切な温度にさらせばバクテリアの増殖能力に大きな違いが生じ、食中毒のリスクを高める可能性があることが、複数の研究結果で伝えられています。では、食品が温熱にさらされるのは、一般的にサプライチェーンのどの過程なのでしょうか。畑から食卓まで製品が旅する間に温度の変動を減らすため、出荷業者はどのような対策を講じられるのでしょうか。

2009年にベルギーで行われたある研究では、エンダイブが収穫されてからスーパーに届くまでのサプライチェーンの全過程にわたって温度をモニターし、微生物学上の影響を検討しました。この研究で明らかになった最も興味深い点のひとつが、サンプルとされたエンダイブのうち収穫時に大腸菌が見つかったものはひとつもなく、畑には微生物の汚染がまったく見られなかったことでした。けれども、製品がレストランに届くまでには、96個のサンプルの3分の1に大腸菌が見つかったのです。ただし、菌の量は、EUの規制で許容レベル以内に留まっていました。この研究では、サプライチェーンのなかでも特に3つのポイントが温熱被害をもたらす可能性が高いと指摘されました。それが以下の3つのリスクポイントです。

  • 生産農家から加工業者、加工業者から流通業者への輸送中
  • 小売店またはレストランへの輸送中
  • レストランまたは小売店での保管中

これらのリスクポイントは、冷凍食品の輸送でも同じでした。保管と輸送に際しては、製品の温度維持にあたって、複雑な機械が正確に機能することが欠かせないという状況を、どうしても免れ得ないものです。そこで、製品が温熱にさらされる事態を減らすため、2つの対策を講じて、温度維持を確認し、製品が温まってしまうポイントを減らすことができるでしょう。まず、最も重要なのは、製品にかかわる業者の数を可能なかぎり最少に減らすことです。これにより、サプライチェーンのなかで温度管理の手順に抜かりが出かねないポイントを減らすのです。次に、温度を継続的に測定して記録する装置を導入して、コンピュータでリアルタイムにモニターできるようにすることです。この2つの対策を導入し、さらに従業員に対して適切な研修を継続的に実施していけば、温度に敏感な製品が温熱の害により病原体に感染したり、見た目に傷付いたりするのを回避するうえで、確実に役立つでしょう。

 

 

EatHealthy

缶詰トウモロコシは栄養がいっぱい!

WHO(世界保健機構)が2003年に発行した世界保健報告書では、野菜と果物の摂取不足が世界の死亡率に関係している6番目の要因だと指摘されました。先進国の人も含めほとんどの人が、一定の生鮮食品を通年にわたって入手することはできないため、缶詰や冷凍で野菜や果物の不足分を補わなければなりません。米国では特にトウモロコシが、生だけでなく冷凍や缶詰で広く消費される野菜のひとつとなっています。特に缶詰の場合、加工処理中に栄養が失われてしまう懸念がかねてより議論されてきましたが、実際には缶詰トウモロコシは生のトウモロコシと同等の栄養価を維持していることが、最新の研究結果で示されています。

Can Corn
Delicious and Nutritious Canned Corn

 

 

とりわけ、カロテノイド化合物は、缶詰トウモロコシの処理加工後も大きな減少が見られません。カロテノイドは、野菜と果物の黄色や橙色、赤の色素に関係する化合物です。その健康上のメリットについては徹底的な研究が行われていて、例えばカロテノイドの一種であるリコピンは、トマトに含まれ慢性病の予防効果がある栄養素として話題になっています。ルテインやゼアキサンチンといったトウモロコシに含まれるカロテノイドは、缶詰製品にも含まれていて、目を守る効果に関係すると言われています。2005年にJournal of Food Composition and Analysis に発表された研究論文は、「缶詰および冷凍のトウモロコシは、カテノイドの摂取源として、生のトウモロコシと同等またはそれよりも優れている可能性があることが、今回の研究結果で示された」と結論しました。さらなる研究の結果、トウモロコシに含まれるカテノイド以外の栄養素も、缶詰加工後に生と同等のレベルで維持されることが分かっています。

 

 

 

 

2007年のJournal of the Science of Food and Agricultureでは、さまざまな野菜と果物について、生、冷凍、缶詰の状態の栄養価を比べた科学文献すべてを見直す試みが、2回にわたって行われました。そしてこの研究論文では、多くの場合、消費者が小売店で生鮮食品を買う時点までには、その栄養価が冷凍や缶詰の製品と同じになることが指摘されました。これは、生鮮食品の流通や保存の過程で栄養価が失われるためです。「野菜や果物の栄養価は多くの場合、処理加工によって失われるが、その度合いは非常にバラつきがあり、生鮮食品の保存や調理の過程で失われる栄養価と比べれば、さほど大きくないかもしれない」と、この論文では指摘しています。特にトウモロコシについては、「缶詰トウモロコシは、生や冷凍と比べてカリウムの値がわずかに高い」とされました。

この件についてはまだまだ研究の余地があるものの、これまでの研究結果は、缶詰トウモロコシを食べることが野菜の推奨摂取量を達成するうえで効果的だという論を支持しています。心臓病のように食生活に関係した疾病が先進国で増えていることからも、野菜と果物の摂取は、これまで以上に重要性が高まっています。野菜に関係した栄養素を摂取する効果的な方法として、缶詰トウモロコシを見落とすべきではないでしょう。

 

 

Facts

 

米国で多発する貨物の窃盗

米連邦捜査局(FBI)では、米国で起きる貨物窃盗の被害額を年間150億~300億ドルと発表していますが、実際の数値はもっと高いかもしれないことを認めています。多くの企業が、評判悪化や保険料の値上がりを恐れて、貨物の盗難を報告したがらないためです。貨物の盗難は、特に食品を発送する会社にとって問題です。物流セキュリティ・ソリューションを提供するフレイトウォッチ・インターナショナル社、および国内の重要インフラ保護を目的とした官民パートナーシップのサプライチェーン情報共有・分析グループ(ISAC)によると、米国で盗まれる貨物のトップが食品と電子機器だからです。では、2010年の貨物窃盗件数はどのように推移しているのでしょうか。貨物が最も危険な状態に置かれるのはいつなのでしょうか。そして、盗難を防ぐには何ができるのでしょうか。

ISACが発表した「貨物窃盗に関する2010年第2四半期サプライチェーンISAC報告書」によると、今年第1四半期の発生件数は212件で、うち49件が食品に関係していました。第2四半期は198件で、うち43件が食品絡みとなっています。ISACの調べに基づくかぎり、食品は、4期連続して米国で最も盗難被害の多い分野となり、電子機器すら上回りました。2010年第2四半期に貨物窃盗が最も多発した州は、カリフォルニア州の61件で、次いでテキサス州の29件、ニュージャージー州の17件でした。

Container Lock
Locked Container Door

 

米国で起きる貨物窃盗の圧倒的多数は、暴力行為を伴わないものです。暴力が悪化すれば警察の対応も厳しくなることを犯罪者は理解しているため、「チャンス待ち」のアプローチを取るようになっていて、貨物が無人で放置されるのを待って盗んでいるのです。実際、2010年第2四半期に発生した198件のうち137件は、運送会社の施設、トラック用のサービスエリア、駐車場、倉庫など、貨物が放置される場所で起こっていました。また、198件のうち半数は、週末に起きています。

 

 

犯罪者の手口が巧妙化している一方で、警備の手法も急速に改善されています。今や運送会社は、GPSをトラクターとトレーラーの両方に搭載し、施錠を増やしたりビデオカメラを導入したりするなど、さまざまなオプションを持っており、貨物が保管される場所のセキュリティを強化しています。最も重要なのは、貨物の盗難に関する情報を、そのサプライチェーンの関係者にできるだけ速く伝えることです。窃盗の傾向を把握して時機を逃さずサプライチェーン内で報告を共有することは、荷主が最近の窃盗に対して可能なかぎり最大限有効に対応するようになるうえで、最も効果的です。

ご存じですか?

2009年10月のレポートで、米国北西部のブルーベリー農家が2010年のベリー栽培シーズンに向けてオウトウショウジョウバエ(Spotted Wing Drosophila)の被害を心配しているとお伝えしました。これまでのところ、気温の上昇を受けてもこの害虫被害はほとんど観察されておらず、ブルーベリー農家によると、状況は統制の範囲内で、北西部のベリー収穫に大きな被害は見られないとのことです。オウトウショウジョウバエは、昨年まで北米で観察されたことのない害虫でした。

 

 

 


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