このフード・レポートの内容は:

VOLUME 1
第4号


2010年4月1日

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Hello,

早くも春ですって? 少なくとも、私たち北半球に住んでいる者にとっては……ですね! 日本各地から聞こえてくる桜の開花情報であれ、アメリカで雪の合間に頭を突き出すクロッカスであれ、もう春の到来を否定することはできません!

冬から夏へと向かう移り変わりの季節は、再生、刷新、再成長の時。このことを実感するのに、夏の収穫に向けた畑の準備を始める時以上の機会はありません。

Noon Internationalでは、春とともに私たちの「繁忙期」が始まります。アジアへの出張や、その後の多忙な数か月に向けた準備が始まるからです。新たなチャレンジや無限の可能性をもたらすこの季節を、私たちはとても楽しみにしています。

みなさんにも、たくさんの春の恵みが訪れますように。そして、私たちからは、ここアメリカと世界各地の収穫について、引き続きあらゆる最新情報をお届けしてまいります。


Lily and Betty

 

 

CropNews

CropVeggies

アメリカ合衆国:1月にフロリダ州北部と中部を襲った寒波は、米国のトマト価格に深刻な影響をもたらしました。フロリダ州のトマトの収穫は、最大70%が被害を受けました。そして、この収穫被害を受けて、国内のファーストフード店では、サンドイッチにトマトを入れるのを止めるところも出ました。トマト1箱の価格は、2009年3月には6ドル45セントだったのが、2010年3月には30ドルに高騰しました。フロリダのトマト価格は、州南部の農家が収穫を始める4月には下がると見られています。

米国中西部の農作地帯では、記録的な洪水の可能性を危惧しています。特に北部の地域で、暖かい春の気候が一気に訪れることにより、冬の間に積もった大量の雪が急に解ける可能性があるためです。最もリスクの高い州は、ミネソタ、アイオワ、ノースダコタ、サウスダコタで、ウォールストリート・ジャーナルによると、これらの州は「12月に平均の4倍の積雪を記録した」そうです。

グアテマラ:ブロッコリーのシーズンが徐々に終わりつつありますが、加工に適した高品質な原材料は限られた量しかありません。雨不足により、昨年のこの時期に比べて収穫は減っています。

メキシコ:バヒオ・バレーのブロッコリーとカリフラワー生産が終了し、原材料の供給元はメキシコ高原北部に移動しました。質の良いブロッコリーとカリフラワーが届いています。

ニュージーランド:リンゴの収穫は日照不足で遅れを来たしましたが、農家は最近起きたチリの地震から恩恵を受ける可能性があります。地震でたくさんのリンゴが地面に落ち、チリが輸出する果物の量への影響はほぼ免れないと伝えられています。ニュージーランドのリンゴは1月から5月に収穫されるため、チリのリンゴ輸出の減少分をニュージーランドが補うと見られています。

オーストラリア:ニューサウスウェールズ北部は3月半ば、南部の集中豪雨の後に発生した洪水の被害を受けました。クイーンズランド州のアナ・ブライ首相が「母なる自然が見せる最も恐ろしい力」と呼んだこの気象現象によって、綿花、メロン、ワイン用ブドウなどのさまざまな収穫が影響を受けています。

ヨーロッパ:スペインのイチゴの収穫は、豪雨と日照不足により1か月の遅れを来たしました。収穫量は昨シーズンより3分の1少ないと伝えられています。スペインの野菜と果物の生産は、気候の影響で全体的に約40%減となっています。

中国:中国南西部は、1951年以来最悪の干ばつに見舞われており、雨のない日が連続105日を超えています。被害を受けている農作地帯のほとんどは、雲南、貴州、広西、四川、重慶にあります。水が不足していて、多くの人は飲料水すらない状態に置かれています。サトウキビの主要生産地である広西では、収穫不足を受けて67の砂糖生産業者が生産を停止しました。この干ばつにより、今年の菜種生産は50万トン減少する可能性があります。

 

福建省では、寒暖の差の激しい気候が続いたため、ホウレンソウの収穫に深刻な被害が出ました。カリフラワーとブロッコリーも、質・量ともに影響を受けています。

 

 

 

 

 

 

ペルー:アボカドの世界的な需要増を受けて、2010年シーズンにペルーが輸出するフエルテ種およびハス種のアボカドが19%増になると、ペルー中央準備銀行は予測しています。ペルーのアボカド産業は、国際的な需要成長と良好な気象条件を背景に拡大しています。

 

FoodSafety

 

食中毒が米国経済に及ぼすコストを知っていますか?

1997年、米国農務省(USDA)は、7種の病原体のコストを調査した結果、食品が原因の疾病によって生じる医療費と生産性低下により、米国は毎年350億ドルのコストを計上していると見積もりました。2010年3月初め、オハイオ州立大学の経済学者、ロバート・L・シャーフ氏が執筆し、ジョージタウン大学の「生鮮食品安全性プロジェクト」によって発表された新しい調査報告書は、この数値を毎年1,520億ドルに引き上げ、関係者を驚かせました。2つの調査の大きな違いは、USDAが7種類の一般的な食中毒を取り上げ、医療費と生産性に与える直接的な影響を加味したのに対し、シャーフ氏の報告書では、27の病原体を対象にし、食中毒が直接の原因となる入院や生産性低下のみならず、生活の質に及ぼす影響に関係した長期的なコストを別々に検討したという点です。

年間1,520億ドルのうち生鮮食品が直接の原因となる食中毒関連コストは390億ドル近くになると、シャーフ氏は見積もっています。この報告書では、コストと疾病のデータが病原体別、州別に示され、その結果、カリフォルニア州の生鮮食品関連の食中毒コストが最も高く、年間47億ドルと見積もられることが明らかになりました。カリフォルニアやテキサスのように人口の多い州は、人口の少ない州に比べて生鮮食品関連の食中毒コストが非常に高くなっています。

興味深いのは、食中毒1件あたりのコストで、「高くつく病原体のリスクにさらされている州」が高くなる傾向にあり、最高は「ハワイ州の1件あたり2,008ドル」となったことです。フロリダは2位で、食中毒1件あたりのコストが1,984ドルと見積もられました。

シャーフ氏の分析で対象とされた27種のバクテリア、寄生虫、ウイルス病原体のなかでは、カンピロバクター、非チフス性サルモネラ、リステリア・モノサイトゲネスが、社会的総コストという点で最も高いと報告されました。また、1件あたりでは、リステリア・モノサイトゲネスが、診断患者1人あたりの治療にかかる社会的コストが160万ドルになると、シャーフ氏は見積もっています。また、調理されたシーフードに関係する疾病、ビブリオ・バルニフィカスは、診断患者1人あたりの社会的コストが300万ドルとされています。

食中毒コストを算出するための方法開発は、米国が健全な食品安全性政策を策定するうえで欠かせません。食中毒の社会的コストを州別、病原体別に分けて見ることによって、増加する食中毒記録に対して最も有効な対策を講じるには連邦予算をどのように使うべきか、その使途に優先順位を付ける方法がもたらされるためです。米国議会の上下両院で予算数十億ドルの食品安全性法案が審議中となっていることから、米国の食品安全性向上を目指す政府の試みがどれだけ有効かを評価するうえで、シャーフ氏の調査報告書はまさにタイムリーと言えるでしょう。

 

 

EatHealthy

 

米国の冷凍スイートコーン、残留農薬はゼロ

農薬データプログラム(PDP)は1991年、食品残留農薬に関するデータを収集し、その所見を米国環境保護庁(EPA)に報告するという目的で、米国農務省(USDA)によって開始されました。EPAでは、既存の残留農薬許容レベルの見直しに際して、このデータを使用しています。PDPのデータは、乳幼児や児童が最もよく食べる食品の残留農薬に重点を置いています。

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ここでは、最新報告書「農薬データプログラム ― 2008年年間概要」で報告された冷凍スイートコーン、冷凍ブルーベリー、缶詰インゲン豆(キドニービーンズ)についての残留農薬データに注目していきましょう。2009年の年間概要は、2010年末まで発表されない見通しです。試験用のサンプルは、消費にできるだけ近い時期に、最終消費市場と配送センターから取得されていて、生産国は特に限定していません。試験に際してサンプルは、消費者が行う一般的な方法で調理・準備されました。例えば、冷凍食品は、加熱または解凍したうえで使用されています。PDPでは、製品中の実際の残留農薬だけでなく、残留農薬の代謝物についても試験を行っています。

 

 

冷凍スイートコーン:33の個別サンプルを取得し、その90.9%が国産でした。これらの冷凍スイートコーンに対して4,160件の個別分析を行った結果、残留農薬で陽性とされた割合は0%でした。

冷凍ブルーベリー:18の個別サンプルを取得し、その77.8%が国産でした。これらの冷凍ブルーベリーに対して2,989件の個別分析を行った結果、残留農薬で陽性とされた割合は2.2%でした。冷凍ブルーベリーの残留農薬は、いずれもEPAの許容値内に収まっています。

缶詰インゲン豆:186の個別サンプルを取得し、その97.8%が国産でした。これらの缶詰インゲン豆に対して3万1,281件の個別分析を行った結果、残留農薬で陽性とされた割合は0%でした。

冷凍または缶詰の野菜と果物で、EPAの法定許容値を超えて残留農薬が検出された製品はありませんでした。

米国で消費される加工または生鮮の野菜と果物について、「全体として、国産サンプルから検出された残留農薬は、代替農薬を使用する方向に変わりつつある現状を反映したものであった。一方、輸入品には、米国市場から漸次排除された残留農薬が見られた」と、報告書は述べています。米国市場から排除された農薬は、生鮮食品における残留量が法定許容値内であれば、今でも許容されています。残留農薬を摂取しないようにする方法として、「消費者は、野菜や果物を水道の冷水またはぬるま湯で洗うことで、残留農薬があってもその量を減らせる」と、PDPの報告書は説明しています。

PDPの年間概要は、消費者が自分の食べる食品の残留農薬を知るうえで貴重なツールです。PDPの年間調査を通じて、米国の消費者による農薬摂取の現状が評価され、EPAなどの政府機関は、先を見越した政策を科学的に収集・分析されたデータに基づいて策定することができます。

Facts

 

チリの電力供給が冷蔵に与える影響

チリの電力供給網は、民間企業が保有するシステムで、北部(大北部発電系統連携システム)、中部(中部発電系統連携システム)、そして南部の2つの小規模システム(アイセン系統およびマガジャネス系統)の4つに分けられています。農業の見地からは中部連携システムが最も重要で、また2月27日の地震により最も大きな被害を受けました。ブルーベリーをはじめ、チリで生産されている農産品の多くは、主に南緯29~42度の地域で栽培されています。2月27日の地震は、南緯35度85分で起こりました。

チリの人口の93%に電力を供給しているのが、トランスエレク(Transelec)です。同社のウェブサイトは、3月3日午後4時20分の時点で「全市に放電ポイントがある」と警告しました。トランスエレクは2006年以降、ブルックフィールドという米国企業の子会社となっていますが、ブルックフィールド・インフラストラクチャの財務担当上級副社長、マーク・ボサ氏と3月9日に電話で話したところ、トランスエレクが管理運営する電力線はすべて稼動しているとのことでした。ただし、配電器や発電機を伴う電力供給網の末端では小さな問題が残っていると、ボサ氏は説明してくれました。

structurequake

チリ中央部の主要電力供給網に地震が与えた長期的影響は最小限であったことを考えると、冷凍果物の供給に深刻な被害が及んだ可能性は低いと思われます。さらに重要な点として、道路に被害はあったものの、影響をあまり受けなかった道路が十分にあったため、港へのルート変更やダメージを受けた電力インフラへのアクセスは可能でした。船舶運輸各社は3月11日時点で、貨物の流れが平常どおりに回復していて、すべての拠点が正常に稼動していると報告しています。

果物を貯蔵している冷蔵施設の一部が被害を受けたという報告はありましたが、全体の被害を評価するには時期尚早です。あるベリー生産農家では、被害を受けた冷蔵施設から被害のなかった別の冷蔵施設へ、冷凍製品を移すことができました。地震直後は数日にわたって一時的な停電はありましたが、最近の冷蔵施設は停電しても製品を冷蔵し続けられるよう、非常用発電機を備えています。停電がもっと長く続いていれば、冷蔵施設は影響を受けていたかもしれませんが、地震後も冷蔵施設の構造に異常がなかったのであれば、チリで起きた短期間の停電によって冷凍果物の在庫に深刻な影響が及ぶ可能性は低いと言えるでしょう。

 

 

 

 

耳より(口より?)情報...

「1日1個のリンゴで医者いらず」とは古来からの言い伝えですが、あながち間違いではないかもしれません。コーネル大学のルイ・ハイ・リウ准教授が行った2009年の研究では、実験室の動物にリンゴのエキスを定期的に与えたところ、乳がんの発症件数と腫瘍の大きさが減少したと報告されています


 

 

 

 


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