このフード・レポートの内容は:

VOLUME 8
第9号


2017年9月 1日

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Hello Everyone,

レイバーデーの祝日です! 3連休の楽しいご予定はありますか? とはいえ、私たち農業関係者のほとんどにとって、レイバーデーはお休みどころではありません。残念ながら、作物は祝日などお構いなしです。Noon Internationalのスタッフも、多くがこの週末は出張です。各地でお客様と会って、ご予約の要件を満たすために仕事に精を出します。お目にかかれるのを楽しみにしています!

もう9月なんて、本当に信じられません。ということは、秋・冬のホリデーもまもなくということです。ホリデーシーズンのことを考えていたら、伝統的な祝日の食べ物にも思いが至りました。というわけで、クランベリーのことを考えた次第です。この小さなベリーは、あまり注目されることはありませんが、とってもヘルシーです。そこで、記事を書くに値すると思いました(以下の「健康で賢い食生活」のセクションをご覧ください)。


Noon’s Chiaki Tanaka Checking On Blueberry Quality Last Month
ベリーと言えば、先日、ブルーベリーの収穫現場も訪れてきました。太平洋岸北西部では、この夏、何度か熱波が到来したため、収穫が少し心配でしたが、私たちのブルーベリーは出来が良く、品質も味も極上でした。

トウモロコシは、北西部も中西部も最盛期を迎えています。中西部は雨が多く涼しいため、成長が停滞してしまいましたが、北西部は暖かくて晴天の多い通常どおりのシーズンで、順調に推移しています(以下の「クロップニュース」のセクションをご覧ください)。

昨年のこの時期は北海道の水害が大きなニュースでしたが、今年はヒューストンとその周辺の大変な状況に触れないわけにはいきません。母なる自然の猛威で影響を受けた方々に、心からお見舞い申しあげます。


Betty Johnson and the Noon International Team


CropVeggies アメリカ合衆国

太平洋岸北西部スイートコーンは収穫が進行中です。約35%がすでに収穫されました。天候は穏やかで晴れの日が多く、ほとんどの加工業者が例年を上回る非常に良いシーズンだと報告しています。

中西部スイートコーンもシーズンが進行中ですが、こちらは天候に恵まれていません。ウィスコンシン州とミネソタ州の全域で雨が多く気温が上がらないため、トウモロコシの成長が滞り、ほとんどの作物が収穫に十分なレベルに達していない状況です。加工業者は生産を停止して待機しています。収穫期はまだしばらく残されていますが、今シーズンは予算に到達せずに終わるという懸念も見られるようになりました。

コロンビア盆地のジャガイモは、今が収穫の最盛期です。早生品種であるシェポディー種は終了しました。昨シーズンと比べて収穫量は約30%減と伝えられています。現在はラセット種の収穫が行われていて、早生品種よりは収穫量が上がっています。

太平洋岸北西部のラズベリーのシーズンは、完全に終了しました。全体として収穫量は約20~25%減となりました。暑さのせいで、実が柔らかくなり、しぼんでしまったため、収穫できないものがありました。

太平洋岸北西部のブルーベリーのシーズンは、近日中に終了する見通しです。早生品種の一部は暑さの影響を受けましたが、晩生品種は質・量ともに良好と伝えられています。今シーズンは暖かかったおかげで糖度も申し分ありません。


Hardy Blue Variety Almost Ready For Harvest


メイン州の天然ブルーベリーは、今シーズン、収穫量が著しく減る見通しです。受粉の状態が悪く、疫病(マミーベリー)が発生したうえ、農家も減っているためです。生産量は30%減となるかもしれません。過去数年の在庫レベルが非常に高かったため、価格は下がっていましたが、遠からず変わる可能性があります。

メキシコ:北部の高地では、カリフラワーブロッコリーの収穫が始まりました。これにはオーガニックも含まれています。今のところ天候に恵まれていて、質の良い作物が十分に収穫されています。メキシコのバヒオ地方は今は雨期です。この地方の収穫は10月に再開するでしょう。

グアテマラ:ブロッコリーが最盛期を迎えています。今シーズンは天候に恵まれ、質・量ともに非常に良い状況です。

ヨーロッパ:ヨーロッパは、またも困難な野菜のシーズンとなりそうです。全体としてヨーロッパの野菜の主な産地は、春から初夏にかけて非常に高温で雨の少ない天候が続きました。この乾燥と高温により、すべての作物に影響が及びました。これにはグリーンピースも含まれ、ベルギーではグリーンピースの収穫量が25%減となる可能性があるとされています。過去50年以上で最も雨の少ない春だったそうです。

最近の報告によると、ヨーロッパのジャガイモの収穫が8月に入って改善したそうです。昨年よりは収穫量が多くなる見通しです。

イタリアはこの夏、深刻な雨不足に悩まされ、すべての作物が影響を受けました。

中国:

ほとんどの地域で気温が上昇していて、浙江省と福建省は雨期に入りました。ただし、降雨量は例年並みです。山東省は天候に恵まれ、作物が順調に成長しています。

山東省:グリーンアスパラガスのシーズンは終了しました。シーズンは例年より10日遅れて始まりましたが、収穫量は十分です。価格は、国内市場の需要拡大を受けて10~15%上がっています。

エダマメは収穫が行われていて、9月半ばまで続きます。これまでのところ、状況は良好で、特に豪雨はありません。

浙江省:エダマメの収穫は終了しました。質・量ともに良い結果となり、価格は安定しています。今シーズンは収穫量が増えましたが、価格は変動がありません。
スイートコーンは加工が始まっています。平均的な品質です。

ブロッコリーカリフラワーは、種蒔きが行われています。

福建省:オクラは現在シーズンが進行中で、9月半ばまで続きます。価格は安定しています。通常は8月の収穫分が最高の品質です。

秋作のエダマメの収穫は、今月から開始され、10月初旬まで続きます。これまでのところ、順調と見られます。
2020年東京五輪に向けた食品安全性の取り組み

2020年東京オリンピック・パラリンピック大会に向けた準備が進むなか、日本政府は、この期間中にどれだけの食糧が必要になるかを見極めようとしています。農林水産省では、2012年のロンドン五輪の実績に基づいて、16日間に1,500万食以上が必要になると見積もりました。

東京は、200カ国以上から訪れる選手とスタッフに食事を提供するだけでなく、施設を管理するスタッフや観客、さらには日本からの記事や中継を本国に送る世界中からのメディア関係者にも食事を用意しなければなりません。

高品質で安全な食事を提供するため、農林水産省は、オリンピック・パラリンピック大会に食品を供給する農業生産者に対し、GAP(Good Agricultural Practices)の認証取得を義務付けました。GAP認証を受けた農業生産者は、安全基準を満たし、ドイツにあるグローバル委員会(GGAP)か日本にある国内委員会(JGAP)から承認を受けなければなりません。

GAPは、農薬から灌漑までのあらゆる側面に関する基準を設けており、また労働者の応急処置、安全確保、衛生管理などの要件も指定しています。現在、日本にはGAP認証を受けた農業生産者が約4,500軒存在します。

農林水産省では2020年までにGAP認証生産者を3倍に増やすという意欲的な目標を掲げていますが、それら生産者からの供給だけでは大会期間中の需要を賄えず、外国のGAP認証生産者からの輸入を避けられないとする見通しが出されています。

2020年東京五輪は、福島をはじめ被災県産の食品が安全であることを証明する重要な機会です。2011年の東日本大震災で引き起こされた福島原発事故により、深刻な放射能汚染が発生しました。

GAP認証を検討する農業生産者にとって、その費用をどう捻出するかは大きな課題です。例えば、JGAPの認証には最高10万円の費用がかかる可能性があります。

農林水産省では、この負担を軽減するため、GAP認証を目指す農業生産者に補助金を出す計画です。また、認証の要件について説明するセミナーも積極的に開催しています。

オリンピックの参加者が日本産と外国産のどちらの食品を食べることになるかはまだ分かりませんが、日本政府が安全性を真剣に考えていることは間違いありません。


クランベリー:酸味、渋味、抗酸化物質がいっぱい!

ほとんどの人にとって、クランベリーは、酸っぱいジュースや感謝祭のお料理のソースでお目にかかる果物かもしれません。でも、クランベリーには、さまざまに利用されてきた長い歴史があり、健康メリットもいっぱいです。スーパーで売られる食品という域を超えています。

クランベリーは、他の一般的な野菜と果物のどれをも上回る抗酸化物質を含んでいます。抗酸化物質は、体外の汚染物質から取り込まれたり通常の消化のプロセスで生じたりするフリーラジカルを除去することで、体にメリットをもたらします。クランベリーの抗酸化特性は、がんや炎症と闘うのに効果があります。また、心肺機能、免疫力、消化器系の健康増進にも役立ちます。

食生活にクランベリーを取り入れるには、冷凍クランベリーを常備しておくと良いでしょう。いつものマフィンの生地にクランベリーを加えて、栄養価をぐっと高めることができます。クランベリーと洋ナシを弱火で煮てトロトロに溶かし、アップルソースの代わりに食後のデザートにしたり、オートミールのトッピングにしたりするのもお薦めです。朝食をスムージーで済ませるという方は、オレンジとバナナにクランベリーを加えると、明るい色と味覚が引き出されます。

歴史を紐解けば、ヨーロッパからの入植者が北米にやってくる前、アメリカ先住民は、クランベリーをさまざまな用途に利用していました。肉の保存剤や薬として、さらには織物の染色剤としても、この小さなベリーが活躍していました。しかし、クランベリーはこれだけのメリットがありながら、小粒で皮が傷付きやすいことから、手で収穫する必要があり、このためほとんどの農家にとっては、栽培に手間と費用がかかりすぎる作物でした。

クランベリーの歴史に転機が訪れたのは1960年代のことです。クランベリーが水に浮くことが発見されたのです。まもなく農家は畑に水を入れ、浮いたクランベリーを難なく機械で収穫するようになりました。

この水に浮くという特性は、クランベリーが酸っぱい理由にもつながっています。甘くてジューシーなブルーベリーと異なり、クランベリーは、種を拡散するのに鳥たちを魅了する必要がありません。水辺に育つだけで、実が浮いて流れていき、新しい土地へと到達できるからです。

今日、クランベリーの湿原は、全米に約4万エーカー(約162平方キロメートル)存在します。実の約95%はジュースに加工され、残り5%が生鮮または冷凍として販売されます。米国最大の生産地はウィスコンシン州で、約60%を生産しています。ほかにはオレゴン州、マサチューセッツ州、ニュージャージー州などで生産されていて、オレゴン州も相当量の収穫に寄与しています。

長い間にいろいろな変化を経てきたクランベリーですが、ヘルシーな栄養を届けてくれるという事実は変わっていません。



中国がオーストラリアの農地を買いあさる理由

中国の食欲が変わりつつあります。これまで中国の食生活は、米や小麦などの穀物を主体としてきましたが、最近は動物性タンパク質やさまざまな野菜が好まれるようになり、全体として脂肪分とタンパク質の多い食品の割合が高まっています。

この西洋風の食生活の結果として、中国では、野菜と果物を栽培し、家畜を飼うための土地が不足するようになりました。中国の現在の人口14億人の食生活を支えるための農地は1人当たり約0.2エーカー(約809平方メートル)ですが、西洋風の食生活では1人当たり約1エーカー(約4,047平方メートル)が必要とされています。

中国は、その人口の多さゆえに、世界各地でさまざまな記録を樹立してきました。例えば、中国は世界の豚肉の50%を消費しています。また、オーストラリア産ワインの最大輸入国も中国です。

最近では、単に食品を輸入するだけでなく、農地不足を解消するため、北米、南米、アフリカをはじめ世界各地の農地を中国企業がリースまたは購入する事例も増えました。中国以外の世界人口も増加を続けていますから、世界の食糧供給体制にはますます負荷がかかっていくことでしょう。

オーストラリアでは、中国からの農業投資が過去1年で3億ドルから10億ドルに増加しました。住宅や港湾へのさらなる投資も行われています。2015年には、中国の大康という農業会社が、オーストラリアの農地の2%に相当する同国最大の牧場の3分の1を買収しました。中国は今や、オーストラリアの農地保有者の国別ランキングで2位の立場にあります(米国を2位から追い落としました。1位は依然としてイギリスです)。

世界中の人々が西洋風の食生活へと移行しつつあるなか、最も有望な対策は、食糧生産の拡大方法を学ぶことではありません。世界の食糧供給を確保するうえで重要なのは、動物性タンパク質の需要を抑えることだと、研究者らは考えています。牛肉1ポンド(約454g)を生産するには7ポンド(約3,175g)の穀物が必要で、鶏肉や豚肉と比べてもはるかに大量です。

食事の好みを変える方法を科学者や政治家が見つけるまでは、中国をはじめ世界中が、人々の食欲に応えるため新しい農地を求め続けることになるでしょう。



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